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- 2013/3/6 18:23
- 祝Blu-ray発売 ダリオ・アルジェントの傑作ジャーロ
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『サスペリア PART2/劇場公開版』
評価:★★★★★ミ
監督:ダリオ・アルジェント
出演:デヴィッド・ヘミングス ダリア・ニコロディ
色々なバージョンがありますが、今回は劇場公開版を英語音声で鑑賞(何故か伊語がない)。
ちなみに、日本語吹替はTV放送当時のものらしく、語り草となっている妙な効果音が施されているらしいので、近々吹替で観てみます(笑)
子供の歌声に断末魔が被さるオープニング…
さらにそこに、イタリアのプログレ・バンド、ゴブリンのテーマ曲が…
素晴らしい導入は完全版より洗練されていて鳥肌がたつほど格好いい
本作の魅力は、人が次々に殺されていく展開ではありますが、スラッシャーとはまた一味違い、少し推理劇的な要素も含まれているジャーロという特徴的なジャンルに分類される作品です。
僕はまだまだ未開の地なので、これから開拓していきます
「人が次々殺される展開を楽しむ」という考えは危なく聞こえますが、これがまさしく本作の楽しみ方だという風に映画を観終えた後に気づきます(笑)
始めの内は僕も犯人を推理してましたが、トリックは反則技的なもので、推理劇の脚本としては上手いとは言えません
しかし、その弱点をカバーするどころか、消し去ってしまう程の魅力に溢れた素晴らしい技巧、演出があります
特筆すべきは勿論、凝りに凝った殺人シーン。
第一の殺人が起きるとき、いきなり大音量で流れるゴブリンの楽曲に新鮮な衝撃を受けました
殺しが起きる前の「静」の時間は恐怖と不安が徐々に増してきます。
それに対し、殺しの最中の「動」に至ると、何故か観客は「どんな残酷な殺され方をするんだろう…」と、自然とワクワクした感情に変わってしまいます(笑)
そのくらい、本作の殺人シーンはメリハリがはっきりと付いていて、中途半端はありません。
ちなみに僕のお気に入りは、最後から二番目の殺人シーンです
アルジェントのドSっぷりが堪らん(笑)
ブライアン・デ・パルマ監督の『殺しのドレス』という作品は、一部が少しジャーロっぽい作品ですが、あれは殺人に至るまでをネチネチと描く(ストーリーとは何ら関係のないシーンであったとしても)のに対し、ダリオ・アルジェントは殺人が開始されてからを手を抜かずに描いています。
本作のマスコット的な存在の“キモイからくり人形”も、ストーリーとは全く関係ないのに妙に印象に残るのもそのせいかもしれません(笑)
ラストは一応の謎解きはあるものの、犯人の正体に関してははピンと来るような驚きはありません
それでも本作が最高に魅力的なのは、脚本以外は全て完璧でクールな映画だからでしょう