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    • 2016/5/22 23:54
    • 乾退助編2/5(OJB協賛)
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    •  真剣な顔で訴えるお嬢さんには申し訳ないが、俺はこの言葉を聞いて、次なる楽しみを見つけてしまった。笑い出しそうになるのを堪え、なんとか神妙な顔を作って会話を続ける。
      「・・・・・・俺はそんなにも、お嬢さんに嫌な思いをさせてしまっていたんだねえ」
      「そ・・・・・・そうですよ!だからもう、止め――」
      「ならば・・・・・・お詫びをしなくては、いけないねえ?お嬢さんが受けた精神的苦痛に等しい責め苦を、俺も受けなければ」
      「え・・・・・・?」
      「俺に、お詫びをさせてくれるね?」
      「いえ、その・・・・・・そういうつもりじゃなくて、ですね。ただ、反省してくれれば――」
      「そういう訳にはいかない。どうか、俺にお詫びをさせておくれ」
      泣き出しそうだった顔が、困り顔に変わる。本当にこの娘は、どんな顔をしても愛らしい。俺はますます、お嬢さんを自分のものにしたくなった。心も身体も、その総てを俺だけのものにしたい。そのためにも、この思いつきを実行に移したい。

      (ふふふ・・・・・・あとひと押し、だね)
      「それとも、もう・・・・・・謝罪も受けたくないほどに、気分を害してしまったのかい?」
      俺は辛そうな顔でお嬢さんをたっぷりと見つめてから、頭を下げる。
      「せめて、お詫びだけでも受けてもらえないだろうか・・・・・・この通りだ」
      「い、いえ!そんな!えっと・・・・・・わ、分かりました!お詫び、お受けしますから顔を上げてください!」
      頭を伏せたまま笑いをかみ殺してから、俺はゆっくりと顔を上げた。
      「・・・・・・本当かい?」
      「はい」
      「ありがとう、お嬢さん。では早速・・・・・・明日から一月の間、君が俺を起こしに来ておくれ」
      「・・・・・・はい?」
      「君のことは、女中に起こすよう言っておくからね」
      「ちょ、ちょっと待ってください!どうして、そんな・・・・・・」
      「どうして、って・・・・・・君が受けたのと同じ苦痛を、俺も受けるまでのことだよ。なんたって、お詫びなんだからね」

       お嬢さんは呆気にとられた顔で、俺を見上げていた。
      「で、でも・・・・・・それって、お詫び・・・・・・なんですか?」
      「おっと、失礼。もう出かけなければならないんだ。今日は帰りが遅いから、また明日、ね」
      「え?乾さんっ!ちょっと待――」
      寝ぐせのついた髪が一筋、白磁のような頬にかかっているのに触れたくて仕方がなかったけれど、なんとか堪え、俺はお嬢さんの部屋を後にした。

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