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- 2013/3/8 19:29
- タランティーノ最新作
まさしくこれはイカスミ・パスタ!
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- 『ジャンゴ 繋がれざる者』
評価:★★★★★
監督:クエンティン・タランティーノ
出演:ジェイミー・フォックス クリストフ・ヴァルツ レオナルド・ディカプリオ
マカロニ・ウエスタン×ブラック・スプロイテーションの快作に仕上がっていました
オープニングに流れるのは、大体察しがつくとは思いますが、あのテーマ曲です(笑)
僕はてっきりオープニングくらいはオリジナル曲かと思ってましたが、まさか丸パクリ(柔らかく言うとオマージュ)していることにまずは爆笑(笑)
しかし、主人公が引いているのは棺桶じゃありません。
むしろ逆に鎖で自らの身体を引かれています。
そう、本作の主人公は一匹狼のガンマンではなく、黒人ドレイなのです。
タランティーノ曰く、「映画を通してアメリカの歴史の犠牲者である彼らの復讐をしたかった」。
タランティーノは前作の『イングロリアス・バスターズ』でもユダヤ人を大量虐サツしたヒトラーを、ユダヤ人のイーライ・ロスにマシンガンで撃たせてました(笑)
でも、「これはなるほど、真面目な映画なのか。」と身構えて観るような映画とは全く違い、しっかり、タランティーノらしいジャンル映画として馬鹿馬鹿しさ沢山の娯楽大作です
タランティーノの作品はキャラクターが全員キャラ立ちしていてコミック的な面白さが魅力的ですが、本作も豪華キャストにも関わらず、キャラ立ちしまくってます
芸達者なクリストフ・ヴァルツは、主人公のジェイミー・フォックスの相棒役です。
元歯医者の賞金稼ぎという役どころですが、僕は彼の乗る馬車が気に入りました(笑)
屋根の飾りがバネ付きの歯で、このちょっとした部分にもタランティーノの趣味が出ています(笑)
悪役はレオナルド・ディカプリオという異色のキャスティング。
雑誌「映画秘宝」に掲載されていたポスターでは、往年のマカロニ・ウエスタン風のデザインで、髭を生やしたニヤケ顔の、“出来上がった”レオ様が描かれてました(笑)
『タイタニック』の時とは明らかに違うそれにめちゃくちゃ期待していましたが、本編でも中々の悪役を演じています
マニアックなオマージュも健在です。
本作の元ネタ『続・荒野の用心棒』に出て来る悪者軍団が被っているダサイ頭巾のくだらない話が延々と続くシーンには爆笑(笑)
雪原を舞台にした『殺しが静かにやってくる』や、フランコ・ネロのカメオ出演、エンニオ・モリコーネ等の音楽の引用などはマカロニ・ファンには堪らないでしょうが、僕はマカロニをあまり知らないので有名ところしか知りません
それでも国内5位にランクインする興行収入が示す通り、内輪ウケだけじゃないエンターテインメントに仕上がっているのはさすがです。
日本でマカロニ・ウエスタンが意外に発売されているのもタランティーノのおかげでしょうし、また元祖『ジャンゴ』が観たくなる痛快な作品でした
- 『ジャンゴ 繋がれざる者』