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- 2013/12/25 22:01
- クリスマス03
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何事かの対策を投じる必要性が問われるなか、やはり妹が挙手をする。
「私が彼女の代わりになればいいと思うの」
彼女の挙げた右手の人差し指のほうを見ながら、全世界がうんと頷く。それはあんまりだと思うものもいたが、ならばあなたが代わりになるかと問われたときに頷けるものはいなかった。
そうして妹は雪になった。幼女の悲しさは雪として妹に変換され、こうしてこの地に延々と振り続ける。もともと雪の降らないこの地の人々は、それを見て大いに喜び今日はクリスマスだと飛び跳ねる。
けれどこれは当然の道理で、やがてここは冷たい妹に押しつぶされてしまうことになる。そのときはまた誰かが犠牲となり、犠牲の犠牲の犠牲の犠牲……というふうに世界がどうしようもない袋小路に陥ってしまうということを誰も知らない。それは先一千万年とちょっとのことで、そんなことが起こり得るとは誰もが思わない。
だからそれまで、どうか人々はひたすらに笑顔で。
メリークリスマス。