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    • 2015/11/6 1:09
    • 本と忘却
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    • 松本清張の「点と線」を読んだ。
      わざわざ買ってきたわけではない。
      数十年前、発表された当時に買った本を引っ張り出してきたのだ。
      勿論買った時に一度読んではいる。
      …にもかかわらず面白かった。
      一度読んだ「推理小説」がなぜまた面白かったかと言うと、ストーリーを殆ど忘れてしまっていたからだ。
      犯人の名も探偵役(この場合は刑事)も、トリックも、謎解きの経過も、主要な部分は何一つ覚えていない。
      全く初めて読むのと変わらなかった。
      だから面白かった。
      「面白かった」ので気がついた。
      齢を重ねて物覚えが悪くなったことを気にしていたが、忘れることも必要なんだ…と。
      もし、一度読んだ本の内容を生涯覚えているのなら、一つの本で二度楽しむことはできない。
      味を占めて、次はアガサ・クリスティの「オリエント急行の殺人」を読んだ。
      これも、覚えていたのは犯人ぐらいのものだ(まだ読んだことがない人にはネタバレになるのでこの程度の表現に留めておく)。
      やはり面白くて、初めて読んだ時のようにワクワクドキドキしながら読めた。
      そう、「忘却とは忘れ去ること」である。
      「物忘れがひどくなった」と嘆くことなかれ。
      人間は、忘れることもまた必要なのだ。
      世の中には本があふれかえっている。何も無理に忘れて同じ本を二度読むこともないだろうに…と言うなかれ。
      新しい本は読んでみるまで面白いかどうかは保証の限りではない。
      しかし、昔読んだ「面白い本」は、中身は憶えていなくても「面白かった」と言う事実ははっきりと記憶している。
      そして、真に「面白い本」は、何年何十年経とうが、やっぱり面白いのである。

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