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- 2020/6/6 0:14
- ジョジョ・ラビット レビュー
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- ジョジョ・ラビット
★★★★☆
監督 タイカ・ワイティティ
出演 ローマン・グリフィン・デイビス、トーマシン・マッケンジー、サム・ロックウェル、スカーレット・ヨハンソン
製作国 アメリカ
第二次世界大戦末期…。敗戦色濃厚なドイツで立派なナチス兵を志す10歳の少年ジョジョは青少年集団に参加しナチ養成訓練を受けていた。しかし手投弾による事故で障害を負った彼は、その夢を絶たれてしまう。自宅静養していたジョジョだったが二階の壁から物音がし、調べると其所には見知らぬユダヤ人少女が隠れていた。
戦犯国ドイツを、とことん皮肉ったブラックコメディだと想像していたのですが思いの外、確りしたテーマを掲げたヒューマンドラマです。
ハリウッド映画とは言えドイツ人設定の英語でのやりとりに違和感もあるのですが観客にうったえたい主旨が別にあるのでリアリティに拘る必要性はあまりありません。
体は小さくても大人顔負けのファシズム魂を豪語するジョジョの強固さが実に面白いです。
彼の空想上の友達であるアノ人もジョジョ目線で掛け合う姿が滑稽ながら何処か憎めず…(笑)
ユダヤ人を悪の権化として吹聴するナチの徹底した教育に恐ろしさもありますが子供心に目の前に存在するユダヤ人少女に対しジョジョがどう接していくか…というのも本作のポイントとなっております。
こんなチビナチですが1人で靴紐を結べないという可愛らしさと、そんな彼を温かく導く母親(スカヨハ)との掛け合いも微笑ましく…
ジョジョを負傷させた責任で事務職へと降格させられるキャプテン、グレッツェンドルフ大尉(サム・ロックウェル)の心意気も実に良いです
そんなわけで不本意に良い映画を見せられてしまった感じ…
ただ、ジョジョの成長物語である前に人間であるが故の大切なプロットが十分に詰まっていますので時代は関係無く何時の世にも共通したテーマではあるんですよね。
戦時下という激動の時代でジョジョが目の当たりにした世界は勇ましくも、卑しくも、哀しくもあり10歳という多感期には厳しい現実…。
その経緯をやんわりとユーモアを交え描いていくのですが連合軍の侵攻により市街地が戦場と化す件ではジョジョ目線で生々しく見せております。
人間の所業に及ぶ残酷さ…。不条理に失われる生命…。全てを感じ、ちょっぴり大人になったジョジョがちょっぴり頼もしくも見えました
因みにヒトラー役は監督自身らしいですが良い味出してましたね…(笑)
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