イクシートさんとモバ友になろう!
日記・サークル・友達・楽しみいっぱい!
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- 2012/12/2 16:22
- 異世界からの来訪者
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- 陰鬱とした石造りの建築物の中。外は既に太陽の親父の活動時間を終えたのか、明り取りの小さな小窓からも光は差し込むことはなかった。
その視界もままならない闇の中で、動く影が2つ。石の壁にぼそぼそと話し声が伝わる。何やら呪文めいた、流暢な異国の言葉。
やや高めの声が響いた。
「――トーン識変換完了。終わったわ……」
聞き取りやすい澄んだ声へと変わる。
「ん、受け取り完了。それにしても随分緩い世界のようだな。たまには制限付きで世界の住人になりきるのも悪くはないかもしれないな」
そしてもう1人。こちらは少し低めの柔らかな声。
「そう。――はいこれ」
高い声の方が何かを手渡す。
「ん? なになに、名前登録? ふーん、なりきるためにも名前変えようかな」
「マスターの好きにすればいいわ。それで、私はどの種になればいいの」
「ん、種族?」
「貴方は転生悪魔というものになるらしいわ。それに従うモンスターというものを使役して生活する。私はそのモンスターになることになるわね…」
「転生? 緩い世界にしては高度なことをやっているんだな。堕天使…はは、なんだか昔を思い出すな。そっちも適当に移っていればいいよ」
「で、名前」
「あー…、εχτ…、そうだな。イクシートで」
「了解」
そしてイクシートとそれに使える謎の人との適当且つ自分勝手な魔界生活が始まる。
- 陰鬱とした石造りの建築物の中。外は既に太陽の親父の活動時間を終えたのか、明り取りの小さな小窓からも光は差し込むことはなかった。