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- 2015/5/26 22:17
- 雨菓子(OJB 2015協賛)
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- 今日はこご様の命日なんですね。昨日、二作品献上したので、これは明日か明後日にでもと思っていたんです。そう、ご命日のこと、すっかり忘れておりましたm(__)m
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今日は雨…。出かける予定だった小五郎さんと高杉さん。
高杉さんはぶつぶつ言いながら出かけたけど、小五郎さんの方は出かける直前に先方からキャンセルが入ってしまった。
私にはかすかに笑顔を見せて、ぽんと頭に手を置いてくれたけど、それから小五郎さんは自室に戻ってしまって出てこなかった。
私も自分の部屋へ戻って手習いをしてみたけれど…なんだか落ち着かない。
少し早いけど昼餉の支度をしよう。そう思って炊事場に向かった。
…炊事場には、
「小五郎さん?」
部屋でお仕事をしていると思っていた小五郎さんの姿があった。
「やあ、いいところに来たね」
笑顔で私においでおいでと手招きする小五郎さん。
調理台の上には色とりどりの
「練り切り、ですか?」
「そう、久しぶりに何か作ってみようと思ってね」
一緒にやるかい?という言葉に私は夢中で頷いていた。
小五郎さんはとっても器用に、あやめ、藤、牡丹、そして青葉と季節のお菓子を作っていく。
作るのを忘れて、うっとりと小五郎さんの手元を見る私の目に、小五郎さんが苦笑いしているのが見えた。
「あ、ごめんなさい!」
「いや、構わないよ。次は何を作ろうか?」
小五郎さんの優しい笑顔に恥ずかしくなって俯く。
私の耳に、小さく呟く小五郎さんの声が聞こえた。
「…傍にいてくれるだけでいい…から」
思わず顔を上げた私に、小五郎さんはにこりと笑って
「次の雨の日も、こうしてふたりで菓子を作ろうね」
言いながら、いつものように手を私の頭にぽんっと置いたのだった。
FIN
- 今日はこご様の命日なんですね。昨日、二作品献上したので、これは明日か明後日にでもと思っていたんです。そう、ご命日のこと、すっかり忘れておりましたm(__)m