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    • 2013/3/14 4:07
    • 白き彼の物語
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    •  随分と久しぶりに筆を執る。僕はこれを日記と呼ぶが、果たしてそれが正しいのかは分からない。君がこれを読むからには、葉書のようでもあり、君が読まないからには、落書のようでもある。しかし、大きな問題は正誤に拘ることでないのは明らかだ。

       本当に久しぶりに書いてみると、こうも鈍るものかと驚くものだ。いや、きちんと鈍るのなら構わない。そうでないから、僕はまた書き記そうとしているのだ。

       僕の話ではない。彼の話だ。それは彼のためではない。他でもない、僕のために。

       僕は彼の友人だ。確証はない。端から見ればそう表現するのが一番分かりやすいだろう。長い付き合いではない。仲良くなったのはここ一年くらいのものだ。彼の全ては知らないし、知る由もない。
       彼は端正な顔立ちをしている。すらりと高く、日に焼けて剥けてしまうような白い肌の容貌は遠く海の果ての彫刻を思い起こさせる。
       彼は好意を持って人に迎え入れられる。それは彼の持ち前であり、努力の結果だ。彼は誰にでも素敵な笑顔を浮かべられる。正直なところ、僕はこの年になってもこんな人に出会うとは思わなかった。
       それは彼が悪意の欠片も見せなかったというところに尽きる。

       彼は恋が下手だった。恋愛という観念を体感したことのない僕が云うのも癪に障るだろうが、少なくない恋人達を見る限りはそうだろう。
       彼は魅力があった。気遣いがあった。振り向けない相手には振り向かないだけの配慮があり、彼の求める相手には熱烈に身を砕いた。
       続かないのも訳がある。今更のことを、語るのも馬鹿馬鹿しいが、彼は欠けていたのだ。

       僕が記さなくてはいけないのは、白き彼が何一つ落ち度のない人であり、彼は今は気付きつつあるということだ。それはつまり、契機が彼に訪れた。

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