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- 2010/2/24 1:29
- 稲荷と狐の神隠し
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- 先日、伏見稲荷大社へ行ってきた。全国の稲荷神社の本家として有名やね。まず、伏見稲荷で最も有名なのは千本鳥居。幾重にも連なる朱色の鳥居と、光が生み出すコントラストは芸術と言っても良い。個人的には、参道の千本鳥居(写真1)と山中に並ぶ鳥居(写真2)が持つ役割は違うと想うんだよな。前者は神の御座す世界へと続く通り道、後者は信仰の象徴だと感じた。稚拙な表現だけど、感想としてはジブリの世界に迷い込んだようだと言えばわかりやすいかも。
ここで日本の狐信仰についてちょっと勉強しよう。日本には“日本の神は仏の化身である”という考え方を本地垂迹説という考え方がある。その中では、化身である神に対して本来の仏を本地仏と呼ぶ。そして、稲荷大明神の本地仏とされるのは荼枳尼天(だきにてん)。荼枳尼天は日本仏教に於いて狐の姿で表されるんだけど、もともとはヒンドゥー教のダーキニーという女神だったようだ。ダーキニーは生きた人間を食らう女神なので、その悪行を大黒天に調伏されて仏の一人になったとされている。
その他に狐伝説と言えば、九尾の狐が有名だと思う。そもそも九尾の狐は『山海経』(せんがいきょう)なんかに出てくる中国の妖怪なんだが、絶世の美女に化けて時の権力者を騙すことでも有名だ。中国では殷王朝の皇帝を騙し、日本に渡ってからは平安時代に玉藻前と呼ばれる美女に化けて鳥羽上皇を騙したとされる。朝廷の遣わした討伐軍によって退治されるが、死してなお石に取り憑き周囲の人々を殺したために「殺生石」と呼ばれる。結局は玄翁和尚によって成仏させられてめでたしめでたしという話。
殺生石に関しては能楽の作品として結構有名なんだが、玉藻前以前の話を知っている人は少なかろうと思う。しかし、江戸時代には「惡狐三國傳」(あっこさんごくでん)という九尾の狐伝説を扱った作品が出てくるから、現代よりも知られていたかも。俺も江戸末期の写本を持ってるけど、どうやら版本として正式には出版されていないようだ。
とにかく、稲荷大社へ行ったことのない人は、是非とも奥まで探検して、その世界を感じてみてほしい。
- 先日、伏見稲荷大社へ行ってきた。全国の稲荷神社の本家として有名やね。まず、伏見稲荷で最も有名なのは千本鳥居。幾重にも連なる朱色の鳥居と、光が生み出すコントラストは芸術と言っても良い。個人的には、参道の千本鳥居(写真1)と山中に並ぶ鳥居(写真2)が持つ役割は違うと想うんだよな。前者は神の御座す世界へと続く通り道、後者は信仰の象徴だと感じた。稚拙な表現だけど、感想としてはジブリの世界に迷い込んだようだと言えばわかりやすいかも。