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- 2013/4/7 21:29
- 余録10:ヨウコのココン東西
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- "九尾の狐"という伝説をご存じでしょうか。漫画『うしおととら』『NARUTO』なんかの元ネタになった有名な伝説ですが、それでは元になった"九尾"について、皆様はどんなイメージをお持ちでしょう?
妖狐 ~中国民間伝承由来~
いつ頃から"妖狐"と呼ばれていたのか、調べてみましたがはっきりしません。少なくとも調べた範囲の文献では、妖狐ではなく単に"狐"と記述していました。
そもそも"人を化かす狐"の話自体かなり古いもので、いつからあったのかはっきりしません。例えば『玄中記』という中国の書物に化け狐についての記述があるそうですが、この書物の成立年代が4世紀ぐらい。残念ながら『玄中記』そのものはすでに失われた書物ですが、『太平広記』という書物の中に『玄中記』の引用が記されています。
【太平広記 巻447 狐一 説狐】
狐は50歳で変化の力を得、女性に化ける。100歳で美女や巫女、あるいは男性に化けて人と交わる。遠く離れた場所のことを知る力があり、また人を魅了して道理を失わせる。1000歳で天に通じ、天狐となる[玄中記より]
女性より男性に化ける方が難しい? 女性よりも男性が化かされる事が多いようです。陰陽道的には狐は"陰"の気が強く、男性と交わって"陽"の気を得ようとするとか。
というか、何故巫女に化ける。巫女さん萌えって中国由来?
…さておき。『太平広記』は妖怪・怪異などの話をあちこちから集めた怪談集のようなものですが、全500巻のうち9巻を狐に関する記述が占めていて、動物関係ではトップ。狐に関する怪異譚はかなりポピュラーだったようですね。他には蛇、虎が各8巻あります。
この頃の妖狐の話として特徴的なのは、基本的に邪悪な存在だということ。
『太平広記』に記されている話の中でも、殆どの場合では人を化かした狐が退治されてしまうか、もしくは化かされた人間が命を落とすかします。
中には大したことしてないのに退治されてしまった狐の例もあるようですが、当時の常識として妖狐は邪悪で、退治するものだという認識があったのでしょう。単に邪悪なだけではないハートフルな妖狐のお話が増えてくるのは唐(7~10世紀)の時代で、実に数世紀も後のことになります。
ただ、狐そのものは必ずしも邪悪な存在ではありませんでした。いわゆる"九尾の狐"なんかがそれで、人に吉兆をもたらす霊獣だと考えられていたようです。
- "九尾の狐"という伝説をご存じでしょうか。漫画『うしおととら』『NARUTO』なんかの元ネタになった有名な伝説ですが、それでは元になった"九尾"について、皆様はどんなイメージをお持ちでしょう?