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- 2019/9/17 17:46
- 精霊大戦 【地の章 11】
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- 「何だい、これ?。」
受け取った紙袋を、マジマジと見ながら、寮父はたずねた。
「アドベンチャー修得祝だよ。」
そう言って、ショウは笑う。
「気が早いなぁ~、結果発表はまだだろ。」
寮父も笑う。
「あのなぁ~、枢機卿が理事長に就任してからは、筆記試験で落とされた奴は居ないんだぜ。」
「もしも落とされたら、嫌な意味でレジェンドに成っちまうだろ。」
「アッハッハ、違いない。」
「解ったよ、キィミに渡しておくよ。」
「うん!?、キャサリンが呼んでるぞ。」
「えっ、俺をか?。」
「聞えなかったが?。」
「そうか?、キャサリンの声がしたと思ったが……。」
いぶかしそうな顔をして、寮父は厨房へと向かった。
その隙に、ショウは2階へと昇る。
2階の突き当たりの部屋のドアを、静かに開く。
蝋燭の灯火に、照らされたベッドに、リザが横たわっている。
スースーと、寝息をたてていた。
ショウはクスリと笑い、音を立てない様気を付けながら、丸椅子をベッドの傍に持って行き座る。
「ふっ、可愛い寝顔だ。」
「この顔を見れば、誰が本職のアサシンの長をやってるって思うだろか。」
微笑みを浮かべながら、ショウは暫くリザの寝顔に見入っていた。
リザは、夢を見ていた。
幼き日の、楽しかった想いでで有る。
花畑で、花を詰み王冠を編んでいる。
ふと、気配を感じ立ち上がる。
「あっ、お兄たまだ♪。」
ショウの姿を見付け、駆け寄る。
「お兄たまぁ~♪。」
ショウの手前で、ジャンプする。
リザをキャッチし、クルリと1回転し、地上に降ろすショウ。
「お帰りなたいませ、お兄たま♪。」
首を少々傾げ、満面の笑みでリザはショウを向かい入れる。
「……、なたいませ?、アッハッハ♪。」
「リザ、お土産だよ。」
そう言って、風車を渡す。
「何れしゅか、これ?。」
リザはそれ迄、風車を見た事は無かった。
「ふぅ~って、してごらん。」
「ふぅ~ッ!。」
言われた通りに、息を吹き掛けると風車は、カラカラと音を立てながら回る。
「うわぁ~♪、綺麗れしゅ。」
クリッとした目を、更に見開き笑う。
「気に入ったかい?。」
「あい♪、リザの宝物れしゅ♪。」
「そっか、じゃ帰ろうか、おぶってやる。」
そう言って、リザに背を向けしゃがみ込む。
「シッカリ掴まっててろよ、走るぞ。」
「あい♪、あ~い♪。」
ショウが走ると、手にした風車がクルクル回る。
- 「何だい、これ?。」