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- 2019/9/16 18:16
- 精霊大戦 【地の章 10】
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- 修練所の敷地内で、光がほとばしり、直ぐに消えた。
その場所には、ショウが立っている。
どうやら、転移の魔石を使い、やって来た様だ。
月の光を頼りに、目を凝らし厩舎を見た。
「龍馬1頭、馬2頭……か。」
「イーグルじゃ無いな、ふっ、当然か。」
「いくら龍馬でも、半日で往復出来る距離じゃ無いからな。」
そして、寄宿舎の前迄歩を進めると、玄関先で立ち止まり、気配を探る。
「……、あそこか。」
2階の一室で、カーテン越しに蝋燭の灯火が揺らいでいる。
「……男2人、女2人……、1階に居るのは、キャサリンとマックか。」
「2階に居る男は……、キィミじゃ無いな。」
「……、忍……か。」
そう呟くと、玄関の扉を押した。
『カラン、カラン、カラン。』
勢い良く、ドアベルが鳴り響く。
寮父はドアの方に目をやると、薪を投げ捨てる様にして、立ち上がった。
「よう、マック元気かい?。」
陽気に、右手を上げるショウ。
「いゃ~、ショウじゃ無いか、寒かっただろ。」
「ストーブの近くに、来いよ。」
「待ってな、今温かい飲み物を、用意させるから。」
寮父は、笑顔でショウを向かい入れた。
「あ、いや、構わんでくれ、余り長居は出来ないもんでね。」
「ふぅ~ん、そうかい、そりゃ残念だ。」
「キィミは?。」
キィミは居ないと解ってはいたが、知らない振りをしてたずねた。
「それがね、フーク砂漠に行くとだけ言って、出て行ったよ。」
「てっきり、イーグルと飛鳥も一緒だと思ったんだがね……。」
心配そうな顔をし、寮父は言った。
「置いて行ったのか?。」
「ああ、そうなんだよ。」
「龍馬無しで、砂漠に行くのは、自殺行為だ。」
「心配すんなって、キィミも馬鹿じゃ無い。」
「何か、考えが有って置いてったんだよ。」
「それに、1人じゃ無いんだろ?。」
「おぅ、ユキムラ・サナダって言うアサシンと一緒だよ。」
「アサシン?(忍では、無いのか?。)」
「そうだよ、アサシンのルーキーさ。」
「ふぅ~ん、いつ帰るんだ?。」
「それがねショウ、解んないや……だってさ。」
「ふっ、何考えてやがるんだか。」
「こいつを、キィミに渡しといてくれないか?、アドベンチャー資格修得祝いの品だよ。」
そう言って、封をした紙袋を渡す。
- 修練所の敷地内で、光がほとばしり、直ぐに消えた。