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- 2016/6/7 19:51
- あなたの居る日々~大久保編~②
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- 突然小娘の口から飛び出した言葉に、耳を疑う。
「マラカスです、そう、マラカス!歌いながら、マラカスを思い切り振るんです!」
「・・・・・」
まらかすを振る、だと?????
私が命を削ってまで作ろうとしたこの日本の未来はそんな嘆かわしいものになってしまっているのか!?
間違えであってほしい、そう願いながら震える声で彼女に問いかける。
「それは・・どういったもので、どうやって振るのだ?」
「えっとですね、筒のようなものに、粒々がいっぱい入ってて・・それを振るんですよ。シャカシャカ!て」
彼女は棒を持つように手を丸め、それを扱くように上下に振った。
「っ!?」
つ、つまり・・粒状と化したかすをたくさん入れた筒を振るというのか・・
「あ!利通さんも作ってみます?マラカス!」
「なっ・・愚か者!この私がそんなもの、作れるか!私が綺麗好きなことはお前も知っておろうが!」
「綺麗好き・・?ええ、それは知ってますけど」
「その私が、まらかすなど作れるはずなかろう!」
「・・はぁ・・」
小娘は、意味がよくわからないという風に首を傾げ黙り込んだ。
だがすぐに、いい案があると再び口を開いた。
「あ、じゃあ、龍馬さんたちに協力してもらって作りますから、それを振って歌ってみます?スッキリしますよ」
「っ!余計にいらぬわ!そのような汚らわしいもの、見たくもない!」
「べ、別に汚らわしいものではないですよ?未来では、誰でも一度は手にするものだと思いますし・・」
確かに、どんなに清潔を心がけて身体を磨いていても、溜まることはある。
裏側などがそうだ。
よって、まらかすを手にする機会は一度くらいはあるだろう。
だが、他人のまらかすを手にする機会など、そうそうないだろう。
いや、あるわけがない。
想像しただけでも虫唾が走る。
私は手に持っていた湯呑を乱暴に盆に戻すと勢いよく立ち上がった。
「もう、よい!お前に訊ねた私が馬鹿だったのだ」
「す、すみません」
「・・風呂に入る」
うな垂れる小娘を一瞥し、私は風呂へと向かった。
- 突然小娘の口から飛び出した言葉に、耳を疑う。