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- 2011/9/10 22:38
- 詩 澪標～みおつくし～
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澪標 ～みおつくし～
弱い者たちは迷うのがくせなのかと
笑い人の声が今日も聞こえる
強く生きる者たちは舟人のように風をよむという
南の強い望みが人を呼ぶからなのか
北の高い理想が人を呼ぶからなのか
強く生きる者たちは舟人のように歌を知るという
空では今日も糸の切れた凧が風に迷い飛ぶ
渡り鳥たちは後からきた者を置き去りにして空をいく
私は強い者たちの空を知らない
知らない者は迷い人
せめて歌を聞かせてと舫い綱にしがみつく
西に愛する者がいるからなのか
東に光さす未来があるからなのか
強く生きる者たちは舟人のように歌うたう
それを迷い人は聞きたがる
迷うのが人のくせなのか
歌を聞きたがる者はみな迷い人
風に流される凧を羅針盤も知らず追いかける子らよ
羅針盤の先に巣をつくり戻ってくる鳥たちよ
歌が聞こえる
強く生きる者たちの空にも
強く生きたい者たちの空にも
変わりなくふきわたるという歌が
また、誰かが舟人のように歌いだすあの空
迷い人は聞きたがる みおつくして流れる歌を
風に、空に、人に 聞きたがる
いつか誰もが自分の空に歌いだすというその歌を
澪標よ 歌となり風わたれ
強く生きる者たちの空にも迷い人の空にも
歌よ みおつくして風わたれ
人よ みおつくして風をいけ
