ひー子さんとモバ友になろう!
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- 2010/12/5 13:02
- 第一章~荒野の決斗
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- 第五話
「ええ、もちろん」
ひー子は豊五郎に不敵な笑みを投げかける。
「剣聖上泉信綱を探し出して、あれをああして…、ゆくゆくは…ククク」
何やらぶつぶつと呟くひー子。豊五郎は不安なものを感じたが、自分の目的を達成するためには少々のことには目をつぶることに決めた。
「ご協力いただけるのならば善は急げ。早速出発いたしましょう」
と言った時、豊五郎はハッと気づいた。
「あいや、姉御。しばらく。探すと言っても何か心あたりはございますか?拙者には師の行方は皆目見当がつきませぬ。それに姉御はこの土地のご領主様。ご領地を離れて旅をするわけにもいきますまい」
ふふふ、とひー子は笑って答える。
「そうね、たしかに信綱さんの居場所はわからない。でもね、弟子達を集めれば手がかりが得られるはずよ。例えば人吉の丸目長恵、大和の柳生宗厳」
「なるほど、蔵人佐殿や石舟斎殿ならば何かご存知かも知れませんな。しかしご領地を留守にしては…」
「心配は無用です。詳しい説明は省きますが、天下に名だたる武将達が放浪しているご時勢、向こうから勝手に来てくれるでしょう。ただ、宗厳は来ないわね。天下の形勢が変わったら迎えに行くとしましょう」
「はあ、事情はよくわかりかねますが、果報は寝て待てということですな。では拙者はその時が来るまで修行に励んでおきましょう。姉御、今後とも宜しくお願いいたします」
かくして豊五郎はひー子の家来となり、新陰流ゆかりの剣豪が現れるその日を心待ちにするのであった。
果たして師・上泉信綱を探し出すという彼の目的は達せられるのか?
そして謎のゴーヤ女・ひー子の正体とその目的は?
第二章へ続く…(かもしれない)
第一章~ゴーヤの決斗・完
- 第五話