(・∀・)ノさんとモバ友になろう!
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- 2013/12/25 22:00
- クリスマス 01
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- 空からは妹が降る。街は赤白緑のイルミネーションで着飾られ、赤の服を着た女学生は憂鬱な顔で声を出す。けれどそれに反して、行き過ぎる様々なカップルの声は幸せの象徴のようで段々と嫌気が差す。ふと、彼女の被る赤の帽子に妹が落ち、すぐにとけて判らなくなる。女学生のほうはと言うとそんなことをいちいち気に留めるでもなく、代替として寒さというものをひたすらに恨む。歩道の脇のほうに積もった妹は寒さの象徴で、彼女はそれを一瞥する。
「メリークリスマス!」
通りかかった幼女が足を止め、彼女に向かって笑顔で言う。
幼女は彼女が被るのと同じ、一回り小さな赤の帽子をまとい、傍目から見た二人の姿はまるで愉快な親子のよう。
「メリークリスマス」
元気のない彼女の声に、あるいはそこに張り付いた冷たい表情に、幼女は不安になる。不安はすぐに悲しさを生み、悲しさは涙を生んだ。
わんわんと泣く幼女を前に、彼女はまったく別のことを考える。
はて、果たして今日は、ほんとうにクリスマスだったのかしらん?
- 空からは妹が降る。街は赤白緑のイルミネーションで着飾られ、赤の服を着た女学生は憂鬱な顔で声を出す。けれどそれに反して、行き過ぎる様々なカップルの声は幸せの象徴のようで段々と嫌気が差す。ふと、彼女の被る赤の帽子に妹が落ち、すぐにとけて判らなくなる。女学生のほうはと言うとそんなことをいちいち気に留めるでもなく、代替として寒さというものをひたすらに恨む。歩道の脇のほうに積もった妹は寒さの象徴で、彼女はそれを一瞥する。