タナビーさんとモバ友になろう!
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- 2011/11/29 1:04
- パークストーリーNO.1
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- ☆新シリーズ☆
散歩が趣味の僕は、よく公園を訪れる。公園には色々な人が居て、毎日様々な事件が起こっている。これは実際に公園で起こった出来事を書き綴るシリーズである
五年程前、新宿の西口方面にある新宿中央公園へ散歩に出掛けたことがあった
丁度昼時だったので、僕は近くコンビニで弁当を購入し、公園に持参することにした
確かトンカツ弁当だったと記憶している。公園に到着すると適当なベンチに食卓を構え、食事の準備を整えた。程なくして、いざトンカツを一切れ食べようとした瞬間、何やら後方に気配を感じた
ゆっくりと振り返ると、そこには俗に言う段ボーラーが、じっと僕の弁当を凝視していた
少し怖い気もしたが、空腹だったため、視線を無視してトンカツに箸を伸ばすことにした
すると、トントンと背中を叩かれた。再び振り返ると先程の段ボーラー改めホームレスがなにやら僕に話し掛けてきた
「お兄ちゃん!!お兄ちゃん!!これを見てくれんやろうか?」
訛り口調が特徴的なホームレスは、そう言うと右のポケットからおもむろに10円玉を取り出した
「えっ?はぁ?その10円がどうかしたんですか?」
一瞬あっけにとられ聞き返す僕、その言葉を遮り
「これは普通の10円ではない。横にギザギザが入っていて出すところに出せば200円の値がつくもんだよ。だからこの10円とその弁当を交換できんやろか?」
彼のあまりにも大胆な交渉術に、僕は明らかに困惑の色を隠せなかった
少し冷静に言います…いや無理だろ!?五年前でも(今時ギザ10って!!)ってなってたわ!!しかも出すとこ出して200円の価値なら、定価500円のこっちサイド全力で不利だろ!!赤字だわ!!
「いや勘弁してもらえますか。僕もお腹が空いているので」
僕は丁重に断りを入れると、構わずトンカツを口に放り込んだ
「あーっ!!間違いだった!!二千円の価値が有るんやった!!なんでん鑑定書でやってた」
取り分が少なくなることに慌てたのか、急遽ホームレスによる「トンカツ弁当争奪10円玉に関するプレゼン大会」が開始された
…その前に急に価値あげてきたけど!!多分ただの10円だろ!!しかもなんでん鑑定書ってなんだよ!!おそらくなんでも鑑定団な!!普段テレビ観れないのかもしれんがニアピンが酷すぎるわ!!
その後、なんとか食にありつきたいホームレスによる渾身のギザ10話が展開された
僕の弁当の行方やいかに?
つづく
- ☆新シリーズ☆