タナビーさんとモバ友になろう!
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- 2013/5/4 0:11
- くるめ少年記NO.1
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- 僕の高校には生徒指導室が二部屋あった。一つは生徒指導の先生が在中する部屋で通称組事務所、生徒指導の先生は総勢10名以上居り、下手な学校の職員室並みの広さを誇っていた
もう一部屋は生徒反省室で通称ブタ箱と呼ばれていた。ブタ箱は規律違反の生徒が収容される部屋で、違反者も少なく校舎が別棟であった僕ら普通科生徒にとっては未知の場所であった
その為、僕らの間にはブタ箱の用途と収容された生徒に関しての様々な憶測が飛び交っていた
或る土木科の生徒が三日三晩ロープでつるしあげられ身体に釘を打ち込まれた…
また或る機械科の生徒は手の指を全てハンダゴテで連結された…
まあ普通に考えれば分かるあり得ない話なのだが、僕らにとってはそれほど回避したい場所であり、当に恐怖の象徴の様な場所であった
この場所にだけは厄介にならないように三年間真面目に学校生活を送ろう。入学したての僕はそう心に決意するのであった
しかし…そんな僕にもとうとう生徒指導室に厄介にならねばならぬ日がやってきた。それは高校一年の6月のことであった。入学して二ヶ月後って!!思いかえせば短い高校生活であった
タナビーの証言
「そうあれは小雨降る土曜の昼下がりのことでした。僕は自転車に乗って坂を下ったんです。雨の日だったのでブレーキをかけながらゆっくりと降っていましが、ブレーキが利きすぎたのか僕はスリップして転んでしまったのです。右腕を多少擦りむいたのを記憶しています。痛がる僕に一人の大男が駆け寄って来ました。次の瞬間、その男は僕と自転車優しくを抱き起こしてくれたんです。とても太く逞しい
腕に包まれ 、僕には転んだ痛みも忘れる位の大きな安心感が涌いていました。その男はニコリと微笑むと僕にこう言いました。「はい違反やから生徒手帳出せ!後お前靴も大分派手やな!お前Wな!」僕がこの言葉の意味を理解するのに暫し時間を要しました」
違反名
自転車による校門前の坂の駆け降り及び派手な通学靴着用
…派手な靴ってアディダスのカントリーやぞ!白ベースに緑色のラインが三本入ってるだけだろ!線が一本だったら違反じゃなかったのに残念やったな…ってうるさいわ!!一本やったらアディダスじゃねーわ!!
そうして僕は入学して初めて生徒指導室に連行されていくのであった
つづく
- 僕の高校には生徒指導室が二部屋あった。一つは生徒指導の先生が在中する部屋で通称組事務所、生徒指導の先生は総勢10名以上居り、下手な学校の職員室並みの広さを誇っていた