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- 2012/5/15 19:43
- 東北旅行⑥
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- 石巻駅前に戻ってきた。15時をまわっていた。
駅レンタカーで、レンタサイクルを貸し出していたので、今度は自転車で、広範囲を回ってみることにした。
旧北上川沿いを海の方へ走っていく。川沿いはだいぶ地盤沈下してしまったらしく、真新しいコンクリート堤防が延々と作られていた。
次第に視界が開けてくる。先ほど日和山から眺めた、海沿いのゾーンに差し掛かる。
ニュースで見た市立病院が建っていて、閉鎖されている。隣には、大きな処方せん薬局の建物が、ガタガタに傾いている。
門脇小学校の校舎の周りには、僕と似たような人たちがチラホラと徘徊していた。門脇小学校の校舎の壁は、全体が黒く汚れていた。僕は校庭にも入らず外から眺めていたが、地元の親子連れだろうか、校庭でかけっこをして遊んでいる姿もあった。
少し離れたところに、鯉のぼりが泳いでいて、その足元に"運動会テント"が建てられていた。中を覗いてみると、地元の方々が、地場野菜や特産品を売っていた。
何か買おうかと思って眺めていると、おばちゃん達がにこやかに「どこから来たの~」と声をかけてくれる。
どうやら売れ行きは好調のようで、売り切れになっているものもあるようだ。
隣に立っていたおっちゃんが、「俺の家、ここに建っていたんだよ」と教えてくれる。今は内陸の離れた場所に住んでいるそうだ。
「今は見る影ないけど、この辺はびっしり家が建ってたんだよ」
「これからが大変だよ。市の計画で、ここには住んでいけないことに決まった。そうすると補償で、我々の土地をいくらで買ってもらえるかを交渉しなけりゃならない」
「ガレキが片付くとか片付かないとか、あんまり関係ない」
「一軒一軒と交渉するからわけだからね。跡を公園にするって計画らしいけど、いつになるか。10年後もこのままかもしれない」
そう、淡々と教えてくれる。いたたまれなくなって、「僕みたいのがウロウロして、なんだかお邪魔しているようで申し訳ないような気分です」と言うと、おばちゃんたちが「そんなことないよ~興味を持って来てくれただけでもありがたいよ」と言ってくれる。
地震以前の町の様子の写真が飾られていた。2車線の道路沿いに、2階建ての民家や商店が並んでいる。それと現在とを見比べても、同じ場所であるということがなかなか腑に落ちなかった。
- 石巻駅前に戻ってきた。15時をまわっていた。