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    • 2011/4/12 1:32
    • 【みずたまり】第4話
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    • 気分が変わったのだろう。
      たどり着いたのは、カフェではなかったが、追及はしなかった。

      ひとまず、ワインを注文した。

      「さっき、一体何を見たんだ?」

      「緑色に光る生き物。こっちに向かって動いてた。ゆっくりゆっくり…近づいてきた。」

      「不気味だな。霊感あるんだっけ?」

      「多少…。」

      充分に熟成された赤ワインは、古い味がした。
      渋みが深い味わいだ。

      店の壁に飾ってある絵を眺めていた。
      美しい女性が水に浮かべられている。

      彼女は死んでいるのだろうか?
      生きているのだろうか?

      その絵の背景を想像しながら、絵の中の女性を自分に置き換えてみたりもした。

      「ハムレットのやつでしょ?アレ。」

      「ハムレット?」

      「可哀想な絵だよ。だけど、綺麗だよね。」

      「可哀想?あの女性は死んでいるの?」

      「死んでるよ…オフィーリアは父親を殺されて、気が狂って水に沈んだのさ。目は開いたままだから、まるで生きているようにも見えるけど…」

      「とても可哀想な死に方だけど、すごい美しく見えるのは…何でだろう?」

      「感性次第だろうけど……人間の、死への密かなる興味と憧れなんじゃないかな。」

      「憧れ?」

      「憧れって言うと、語弊があるけど、ああいう死に方をしてみたいっていう願望が心のどこかにあるっていう証拠なんじゃないかな?……あくまでも、俺の考えだけど。」

      「先輩も、そうだってこと?」

      「ああいう終わり方も悪くないって、きっと思ってるはず。心のどっかでは……。」
      ピーンと、何かの線が張り詰めて、彼と繋がった様な気がした。


      昨日見た夢をまた、思い出しては、
      「ごめんなさい」
      と頭で繰り返した。

      だって………
      貴方を湖へ沈めたのだ。
      一緒に、道連れに沈んだのだ。

      貴方は、心のどこかで微かながら、望んでいる。

      私は甘い陶酔と罪悪感に満たされ、
      同時にナニカが芽生えてた………。

      【………つづく………】

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