神威水穂さんの日記

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- 2016/6/28 20:53
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- 今日、父がステージ４の末期ガン胸線ガンと診断された。26日に61歳になったばかりなのに……
  
  今思い返せば、兆候はあった。歌声が出にくい、物を飲み込みづらそうにする……父も僕達も、年のせいかと思ってた。母も同じようなところがあったから。
  咳やたんは、長年吸ってたタバコのせいだと。2年前、急に痩せ始めた時は、ガンか糖尿病を疑ったけど、近所のクリニックで糖尿病と診断されて、それで納得してしまった。
  太らないのは、運動をしているからだと……血液検査も心電図も肺活量もずっと平気だったから違う病気を疑って、大きな病院にかかるなんて考えもしなかった。
  それが、１週間前、急に鎖骨下の胸骨の部分が腫れて痛みだして、最初は整形外科に行ったけど、かかりつけの内科に回されて更に地元の総合病院に……
  そこでCTを受けて、胸骨が溶けているのが分かった。聞いたこともない病名を告げられて、ガンセンターを紹介された。
  そして今日、手の施しようもなく、入院も受け入れられない状態だと告げられた。
  治すつもりだった父の身体は、だけどもう、どうにもならないところまで蝕まれてた。
  
  帰って来た父を抱き締めたら、あんなに大きかった身体が薄く小さくなってた。父も僕も、泣いた。
  仕事バカでけしていい家庭人ではなかったけれど、それでも僕にとっては、ただひとりの父親だ。
  ひきこもって、なんの恩返しも出来ない内に、こんなことになるなんて……
  あとは、弱っていく姿を見ているしかないなんて……
  なんで、10万人にひとりしかならないようなガンが、父を冒したんだろう。
  
  運命とか、神様とか、信奉してない僕は、こんな時に恨める存在も持ってなかった。
  家計の収入も8月からゼロになってしまう。これからうちがどうなるのか、どうすればいいのか……
  考えなければならないことだらけで、頭は真っ白。
  本当に、自分自身がガンになっても、きっとこんなに苦しくはなかったのに。
  背負っている物の少ない僕だったらよかったのにって、思ってしまう。