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- 2020/12/14 11:02
- 時をかける死神JUN④
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- 『がぁあああああっ!!』
化け物は断末魔の悲鳴をあげている…
死神JUNの放った光の刃でその身を真っ二つにされた化け物は、やがて黒い霧となって空中に霧散していった…
「これにて一件落着ですわ!!」
死神JUNがどこかの時代劇で聞いたような台詞を吐いた…
「お…おめぇは何モンだ!? さっきの化けモンは一体!?」
振り返ると、金縛りが解けた久作が腰を抜かしている…
怯えるのも無理もない…
「あら? 気が付きましたの? あなた結構危ないとこでしたのよ…」
JUNは今の状況を詳しく説明する気はなかった。
聞いたところで久作は半分も理解できまい…
「いいことを教えてあげる… あなたが救われたのは、あなたに物を大事にする心があったからよ…」
久作はまるで理解出来ないという様子だった。
JUNは要点だけを話すことにした。
「この鎌を村全部が見渡せる高台に祀りなさい。そうすれば色々な厄災から村を守ってくれるわ」
そう言って鎌を久作に返した。
「それからあなたに孫が生まれたら、その子を鍛冶職人として育てなさい。そして一人前になったら長さ三尺の大鎌を作らせること! いいわね?」
久作は無言で何度も頷いている。
生来真面目な男だ…きっと死神JUNとの約束は守るだろう…
「じゃあね!」
死神JUNは時を司る魔方陣を展開すると、その中に消えていった。
帰路…JUNは考えていた…
おそらくこれで過去改変は阻止できたであろう…
しかし肝心の誰が過去に干渉したのか!?わからず終いだった。
それにあの化け物…
あれは何者かが魔力を注ぎ込んで作り上げた人工の魔物だった。
誰が?
そして何のために?
考えてもその答は出そうになかった…
(続く)
- 『がぁあああああっ!!』