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- 2020/12/13 5:09
- 時をかける死神JUN
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- 『例え上様とて構わぬ!! 斬り捨てい!!』
金に目が眩んだ子悪党が、追い詰められた挙げ句、無茶ブリにも程がある命令を下す…
仮にそれが成功したらクーデター成立だ…
しかし決してそうはならない…
なぜなら時代劇は『予定調和』で成り立っているからだ。
案の定、身の程をわきまえぬ子悪党は、今日も暴れん坊将軍の刀の錆となったのである。
『はぁ今日も美しかったですわ~! やっぱり世の中こうでなくっちゃいけませんわね!』
暴れん坊将軍(再放送)を観て、ひたすらリスペクトしているのはJUN…
これでもれっきとした死神である。
JUNは何よりも『予定調和』を重んじた。
物事は全てあるべき方向に流れ…
収まるべき方向へと終息する…
万物はかくあるべきと言うのがJUNのポリシーであった…
JUNが暴れん坊将軍の余韻に浸っている時…パチンと空気の弾けるような音がした。
一瞬にしてJUNが身構える…
敵の攻撃か!?
あるいは弱い霊の悪戯か!?
しかし何も起こらない………
少なくとも敵の存在は感じられない。
だが死神JUNは何か強烈な違和感を感じていた。
しばらく考えを巡らせていたJUNであったが、やがてその違和感の正体に気が付いた。
死神の唯一の武器…大鎌がなくなっていたのだった。
いや…なくなったと言うのとは少し違う…
どちらかと言うと『最初からなかった』と言うのが正しい。
しかし死神JUNは大鎌の存在を憶えていたし、その手触りや感触まで憶えていた。
にもかかわらず、そんなものなど存在していなかったという歴史的事実が死神JUNを混乱させた。
どうやらあの空気が弾けるような音がした瞬間、何らかの過去改変が行われたのだ。
死神の大鎌の存在を、最初からなかったとする改変…
それは死神JUNに対する『攻撃』の始まりなのか…?
それとも過去改変による偶然の副産物なのか…?
どちらとも判断しかねたが、過去改変が行われたのだけは紛れもない事実だった。
これを阻止するためには、過去改変が行われる前にタイムリープして、事象を本来あるべき方向へと修正しなければならない。
死神JUNは自宅の床に魔方陣を描くと、その中に飛び込んだ…
それは時を遡る魔方陣だった…
(続く)
- 『例え上様とて構わぬ!! 斬り捨てい!!』