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- 2011/12/4 4:34
- 虫の知らせ
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- 小学校の卒業を控えて、家族に宛てた手紙を先生が子供達に書かせた。
佐藤雄樹君も書いたが、照れて家族に渡さない。
「雄樹、あの手紙は?」
何日もたって父親の和隆さんに問われ、
「これ…」
と手渡したのは震災前日の3月10日の夜だった。
震災の被災者が生前つづった家族への言葉を、『中央公論』が特集、雄樹君12歳の手紙もその中にあった。
【お父さんへ】
以下4行が全文である。
「12年間育ててくれてありがとうございました。
言うことを聞かなくてめいわくかけてきたけど
心の中では感謝していました。
本当にありがとうございました。 雄樹より」
父親の和隆さんが
『まるで遺書のような…』
と語るように、過去形で書かれている。
震災前夜という事も、過去形も偶然には違いないのだが、古人が言い習わしてきた
“虫の知らせ”
と言う言葉が脳裏をかすめぬでもない。
春に飛び交う蝶の舞い、夏に命のかぎりの蝉しぐれ、秋に夜長の鳴き虫たち。
今は雪の知らせの被災地の便りに、虫たちはいずこへ。
ふと考えるのは、
「あるいは命のはかなさを知るその虫の知らせであったのか…」ということ。
子を持つ親として、父親の和隆さんの心情に思うところ多々である。
- 小学校の卒業を控えて、家族に宛てた手紙を先生が子供達に書かせた。