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    • 2015/4/17 16:07
    • 気まぐれ弾丸闊歩日記・吉野山の春
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    • 山伏が手植えし一木水の江の吉野の山は桜花の包み???

      西行法師が一庵を結んだ奥千本を後にした後はとりあえず竹林院まで下りて中千本にある吉水神社に立ち寄る。

      かつて南北朝時代にこの地に行宮を設けた後醍醐天皇を主祭神としたこの小さな神社は更に遡って大海人皇子が吉野山に隠棲していた白鳳文化の頃に役行者が建立したと伝わる元は金峯山寺の僧坊・吉水院で、この境内より望める中千本・上千本の景勝は正に一目千本の高名に相応しい春の絶景である。

      この吉水神社には源義経が奥千本の隠塔に向かう前に潜伏した事や、明治の廃仏毀釈の際に分離して神社への改組に留めるか別の配祀社を新設るかで一悶着したなどの逸話もあるが、やはり豊太閤・豊臣秀吉を語らずして吉野山の桜は語れないであろう。

      時は文禄三年の春、総勢五千人余を引き連れて吉野山に入った豊太閤が当地に五日間逗留して大花見会を催したのだが、あいにく菜種梅雨の長雨に祟られて先の三日間が雨降りとなる。

      これに勘気を蒙った豊太閤、随行の聖護院の僧・道澄に雨が止まねば吉野山に火を掛けて即刻下山すると脅し、是を受けた道澄が慌てて吉野全山の僧に晴天祈願を命じた甲斐があったのか翌日は嘘の様に晴天に恵まれたという位人臣を極めた者によくある心胆冷やす逸話があったそうで、その後晴れて機嫌が治った際は一目千本を堪能した事と思われる。

      然りながら、山を眺めるのは下方から見上げるのもあれば上方から見下ろすものもあるので満を持して上千本随一の眺望点・花矢倉までまた山を登る。

      その眺望はかつて吉野山が修験道の霊場であった頃は修験者ぐらいしか拝められなかったであろう稜線に延びてゆく桜の群生で、是もまた甲乙付け難い絶景であり再び僥倖僥倖である。


      とまれ、世界文化遺産登録地の霊場とはいえど現代は足腰さえ丈夫ならば老若男女が東西南北より吉野山に多く根差すシロヤマザクラを愛でられる環境下にあるのでこの気まぐれ旅烏も上千本の桜を色んな場所で堪能したものでござい。

      此程の名桜は幾多の修験者達が蔵王権現へ御神木である桜を奉納し続けた結果により出現した名勝地である事に改めて感服し、普段の運動不足から流石に足腰に痛みは覚えるものの身中に届く眼福至極もそれ以上に覚えたままに下山をし、名残惜しくも寓居への帰路に発った次第である。

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