もげたぬさんとモバ友になろう!
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- 2012/3/2 20:50
- ディアブロ④
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- 復讐にあたってまず、清い方法は「修業」だったが、あいにくディアブロはゲームなのでそんな選択肢はなく。
手っ取り早いのはRMT(リアルマネートレード)という、非公式かつ不正なモノではあったが装備を海外の業者から買う、今でいえばモバとかグリーみたいなことも出来た。
ただそれは素手の勝負にナイフを、ナイフの勝負に拳銃を持ち込むような認識で、例えそれで勝ったとして、ヤツを気持ち良く罵れるかどうかという疑問には100%「NO」だった。
だから僕は倉庫から有りったけの財産を引っ張り出し売りさばきそして、「MF(マジックファインド)」に特化した馬場を再構築した。
当時僕はラーメン屋でバイトしていて、オフィス街の人気店だったこともあり、毎晩のように手渡しの大入り手当があった。
加えてその日余ったチャーシューやメンマ、それにご飯をいつも持たされて帰っていたから、食費はあんまりかからなかった。
料理は麺上げしか出来ない武骨で硬派かつクールな僕はただそれらを丼的に食べるだけだったけれど、彼女は魔法でチャーハンに変えてくれた。
そんな彼女もいつしか無職からウェイトレスにジョブチェンジして、ディアブロ内での日中の稼ぎはなくなった。
だけれどその頃にはもう、コツコツ…もといチマチマと宝石を集める必要なんて無くなっていた。僕のMF馬場が数倍の稼ぎを上げるようになっていたからだ。
そしてある晩、MF馬場がとあるクロスボウを拾った。
それは「ブリザードキャノン(ブリキャ)」という、PK尼の主砲であり、僕が奪われた全ての装備を足したよりも高価で凶悪極まりない武器。僕を殺したあいつの…憎きあいつの使っていた…。
ブリキャを装備し鬼神の如く強くなった彼女は「クリア引率」を始めた。時に有料(ゲーム内通貨)、時に気まぐれ無料で。
不器用で寡黙な男らしい僕はそんなチャラい事業には目もくれず、尼に比べおおよそ4~50倍の資金がかかる「PK馬場」完成を目指し、憎しみの刃を研ぎ続けた。
怒りや憎しみからは何も生まれない…?
…阿呆かよてめぇ…怒りからは憎しみが…憎しみからは怒りが生まれるだろうがぁっ!
- 復讐にあたってまず、清い方法は「修業」だったが、あいにくディアブロはゲームなのでそんな選択肢はなく。