スカーレット

• 2012/11/19 2:23る

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    阿べし｢るる（縷縷）｣ けれどもそれは、要点を得ないのだ。 僕たちは羊の数だけおはなしをしたね。 きみは話すのがすごく下手。僕はいつも、きみの話すのを理解するのがむつかしかった。 だってきみは時に永遠を錯覚させるほど長くはなすでしょ。僕はね、ねむくて仕方なかったよ。 そうだ。いよいよ僕は落ちる。 そりゃあこわいよ。足が震えて力が入らない。心臓はばくばくと僕を揺らして、体中が舐められたみたいに嫌な汗で滲んだ。頭の奥でドローンが鳴っている。 もうだめだ。僕は落ちる。 ついに体が地面と離れた。 たくさんの星が僕を通り越していく。眩しくて思わず目を細めた。 落ちていくとき、君に会ったよ。 ねえ、なんで泣いていたの？

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    ＵＫ★★★・ルパンズセカンドJr二世part2 「ごっこ遊び」でウルトラマンや仮面ライダーをやるなんて僕はごめんさ。大体僕たち小学生の手からスペシウムが出てくれるワケないし、ライダーをやるなら怪人役を作らなきゃでしょ?ウルトラマンなら怪獣を、さ。友達同士で殺し合うなんてヒセイサンテキってやつだね。 ルパンなら楽しいと思ったんだ。ルパン一味はみんなかっこいいし仲間だし、なんてったって共通の敵をやっつけることで皆が団結する!くさった金持ちの大人たち、だらしない警察のことさ!素晴らしいよね!発育にいいんじゃないかな!そう思わない? 「だからって万引きはダメだろバカ」 チェッ…とっつぁん役め、通報なんてズルだい…痛い!反省してるよぅ!

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    白卯女四方の壁、及び天井にメモが貼りつくされている。 そんな部屋の中央に少女が一人、膝を抱えるようにしゃがみこんで、床の上にあるノートに何かペンで書き込んでいる。 「きらきら光る小さな蝙蝠」 と書き終えるとペンを置いて、手でびりびりとその部分を破いた。 そして、側にあったセロハンテープでそれを床に貼り付ける。 少女は満足そうに微笑み、再びペンを手にとる。 小さな指で器用にペンを回転させながら、少女は少し破れたノートのページを見つめる。 少女は目を細め、空いた方の手で頭をかく。やがてペンを回すのをやめて、開かれたノートを両手に持ち、そのまま寝転がる。肩まで伸びた栗色の髪が床に広がる。 少女はノートのページをパラパラとめくる。ノートはもう半分以上のページが千切られている。残ったページには何も書かれていない。 少女はふいにノートを閉じた。それを胸の上に置いたあと、低い天井を見つめる。 その視線の先には「ミシンと洋傘の手術台の上での不意の出会いのように美しい」と書かれたメモが貼られている。 少女は瞼を閉じた。 「神様が降りてきますように」 少女は吐息のように呟いた。

• 2012/11/19 1:14な
• 2012/3/17 4:07必ず目を通して下さい
• 2012/1/18 9:32し
• 2011/12/4 20:08そ
• 2011/11/27 10:27り
• 2011/8/2 23:46ひ
• 2011/4/29 16:53わ
• 2011/3/31 12:38は
• 2011/3/12 1:25か

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