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- 2015/4/19 11:54
- 白い姫と青い騎士3話
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アーサーにはその瞬間が見えた。
雪は吊るされながらも自動で敵機動兵器に巻き上げられていく。
アーサー「!!!!!」
動きの遅くなった機動兵器を狙い破壊する
吹き飛ばされる雪を回収しようとする。
目の前に黒い機動甲冑が現れたのはその時だ。
長い髪に似た触覚網が雪を包み込む。
目は赤い。
「サガレ…イノチミジカシモノ」
アーサーが見たことのないタイプの敵だ。
薄い装甲服の上にローブを纏っている。
嫌な予感がして剣を前に、
キーンという澄んだ音がしたような気がした。
ローブ内部から多関節の腕が伸びていた。
もう一度、弾く。
『見える…』
次の手を受けでなく、剣先に捉えると振動を入れる。
あっさりとその腕を切る
が、二本目の手に絡め取られる。
「サガレ…」
締め上げる蛇腹の腕
赤い目は本当の手を、
アーサーの顔に翳すようにおく。
深い闇に落ちるアーサーが見たのは雪と知らない女の姿だった。