日記・サークル・友達・楽しみいっぱい!
-
- 2012/6/8 21:38
- 一年ののち
-
- コメント(0)
- 閲覧(20)
-
-
- フランソワーズ・サガンの小説の一節を、今日も思い出す。
いつかあなたはあの男を愛さなくなるだろう
とベルナールは静かに言った、
そして、いつかぼくもまたあなたを愛さなくなるだろう
われわれはまたもや孤独になる、それでも同じことなのだ。
そこに、また流れ去った一年の月日があるだけなのだ……
あれから一年が経つ。
陳腐な言い方をすれば大層傷つき、
膿んだ傷が思考を蝕み
さらに自らも大層他人様を傷つけて、
それはもう、顔向けできないようなことばかり。
それでも痛々しくも生きながらえ、
ようやっと落ち着きはしたものの。
最近、通り魔のように負の記憶が、
背後から私を刺し貫く。
雲ひとつない夜空から
ことごとく星が消え去るような一瞬に襲われる。
幻肢痛のように
空いたままの心の溝が熱を持つ。
たぶんこれはにわか雨。
すぐにやむ。
じっと、過ぎ去るのを待とう。
雨の幻覚は、きっとすぐ消える。
星は再び輝き出す。
月も再び満ちていく。
- フランソワーズ・サガンの小説の一節を、今日も思い出す。