◎卍◎さんとモバ友になろう!
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- 2013/2/26 4:54
- 自分の姿
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- 鏡に映る自分の顔にしわが刻まれてきた。
老けたかな、と思いながら顔の角度を変え、まだまだ若い、そう気をとりなおした。
お母さんから電話が来た時に出る話題は、いつも、
「いい相手はいないの?」
と、溜め息まじりに結婚について言われる。
「あんたも、いい歳なんだから」
そう言われてるようだった。
「私には仕事があるの。遊んでる暇はないわ」
そう強気に言って、じゃあね、と、いつもこちらから電話を切っている。
今日は、休みだ。
そして、予定もない。
朝からちゃんと起きるのは、いつものことだった。
鏡に向かうのもそうだ。
「結婚なんて、相手がいなきゃ出来ないじゃない」
鏡に映る自分に言っていた。
結婚……。
友達も、後輩も、すでに結婚して、子供も何人かいる。
年賀状のはがきも子供の写真だ。
世の中みんな、私が結婚出来ずにいるから、結婚活動をすすめているのだろうか。
気に入らない。その場で破り捨てたくなる。けど、子供はかわいいので、破りは出来ない。どこか適当な所に置いておき、忘れる。
結婚したら自分の時間がなくなるじゃない。姑に文句なんか言われてさ。子供が出来たら、なおさら手間がかかる。
それにお金もかかる。
私には無理。
人には向き不向きがあって、私は100%不向きな方だ。
結婚生活なんか出来ない。
結婚しなきゃ悪いってわけじゃないんだし。
孫の顔は妹が作ればいい。
恋人はいるようだし、かれこれ五年も続いてる。
なんで別れないのか不思議だ。
前に、
「関係が続く秘訣でもあるの?」
と、訊いたことがある。
「別にないけど、なんとなく」
妹のこういう所が嫌いだ。苛々する。腹立つ。
「じゃあ、なんで別れないの?」
「う……ん……、なんでかな……」
「彼と一緒にいて楽しい?」
「まあ、それなりに楽しいんじゃないかな」
頭をかきむしりたくなる。
今思い出しただけでも頭が痒くなる。
鏡の中の自分は髪が乱れている。寝起きのせいだ。
化粧はどうでもいいけど、髪に櫛を入れるくらいはした方がいいか。
そう思って、櫛をとった。
櫛は、所々引っ掛かって、なかなか毛先までいかない。それでもなんとか強引に櫛を入れた。
その結果、折れた。
私の髪は櫛より強い。
もう、どうでもよくなってきた。
鏡から離れ、台所に向かった。
さっさと朝をすませよう。
- 鏡に映る自分の顔にしわが刻まれてきた。