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    • 2010/3/25 0:23
    • 遠くなったな。
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    • 他の人の思い出って何色だろう?
      ふと思う事がある。夢の色の話と一緒だ。今朝見た夢はカラーだったとかモノクロだったとか。俺の思い出はほとんどカラー。加えて言えば時間や空間の物理的距離感はゼロに近い。つまりはどんな昔の事だって昨日のように思い出せる。


      この街の抜け道は彼女に教わった。彼女の育った街である。彼女に教わった抜け道は今でも重宝している。彼女の家はメインの抜け道の沿線にある。
      別れてからの最初の二年間は敢えてその道を使わず遠回りした。たまたま偶然バッタリでも会いたくなかったし何よりまだ胸の奥がチクリと痛かった。それからの四年間は異動もあいまってこの街には足が遠くなった。それからまたこの街に戻って仕事をするようになり忙しさを理由にその道を再び使うようになっていた。

      沿線から見える彼女の家。意識せずとも視界に必ず入ってくる。バッタリ会ったら何を話そうか、などと有りもしない事を想像したり。風の便りで彼女が結婚したのを知った後は一人で暮らす彼女の母親の事を思いその道を通る度に気にかけて目をやるようになっていた。

      彼女と別れて今年で10年になる。今日前を通ったら彼女の家が解体されていた。雨のせいで途中で中止になったのだろう半壊した無残な姿を晒していた。動揺した。何かあったのだろうか…。色々な考えが頭をよぎった。色々考えて彼女に連絡を取ってみようかと思った。

      しばらく思案して電話を置いて車を走らせ始めた。

      思ってみればもう十年だ。彼女からすれば俺なんてすでに他人だろう。彼女のお母さんが心配だとか仮に彼女達の身の上に何かあったとしても力になりたいと思う事すらおこがましく思えた。むしろそれ以上にそんな事を理由にして彼女との接点を持ちたいと思う自分がカッコ悪く、こんな無様を彼女に知られたくなかった。

      車を走らせながら思い出していた。付き合い始めた頃彼女の家で飼ってた犬。お母さんが煎れてくれる絶妙なコーヒー。弟が高校生のクセして煙草を吸ってた事。俺が初めて勤めた会社のノルマで買ってもらったFAX付電話。お父さんの写真。全部上手く思い出せなくなった。
      彼女の家が壊れても俺の思い出は壊れない。だけど昨日の事のように思い出せなくなった。何か大切な物を忘れてしまうような感覚だ。

      遠くなったよ、本当に。

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