∮うさ吉☆゚+さんとモバ友になろう!
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- 2016/4/18 16:16
- シロ
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- 隣の家の庭先には 一匹の白い犬がいる
高校の時 その存在に気づいた
敷地の前の田んぼが駐車場になり
うちと隣の家の間に通路ができた
陽当たりもよくなり
庭先には季節の花が
元気よく咲き乱れ
陽のひかりを避けるように
小さな犬小屋が置かれ
その中でいつも静かに寝ていた
名前は シロ
少しクリームがかった毛色で
柴と何かのミックスだと思う
まだ小さい頃
迷子になっていたシロを
おじいさんが拾い育てていた
ご飯は いつもみそ汁ごはんか残り物
花の匂いをかぎ
鳥と話し
自分と同じ白い雲を眺めていた
散歩はいつもおじいさんと一緒
うちの愛犬が脱走した時は
シロが面倒を見ていてくれた
数年前 おばあさんが亡くなり
家にはおじいさんとシロだけになった
おじいさんは
1人でご飯を食べ
お風呂を薪で沸かし
洗濯も自分でしていた
でもいつの頃か
おじいさんとシロは
散歩ができなくなっていた
縁側で シロと2人
ひなたぼっこをすることが
多くなった
穏やかな日差しの中
心で会話をしているようだった
16年 一緒に暮らし
2人は 親友になっていた
拾われてきた時
薄汚れた身体で
必死にシッポをふり
おじいさんの周りではしゃいだ
シロは 初めての暖かさと
愛を感じるために
おじいさんに 声をかけた
そばにいて 愛を注いでもらう
シロの望みは ただそれだけなのかな
おじいさんとシロはあとどのくらい
一緒にいられるかわからない
でも 神さまは
人の生涯の友達として
犬を作った
だから 死なんかにその友情が
別けられるようにすることなんて
絶対にない
よごれない 白い毛並みの心で
花のようにわれた指先で
ぴかぴかのくび輪のような
思い出を沢山作りながら
これからもずっと ずっと
なにがあっても一緒にいるんだろうね
~fin~
- 隣の家の庭先には 一匹の白い犬がいる