M大魔王♪さんとモバ友になろう!
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- 2008/2/24 9:10
- 僕の仕事⑪
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手術が終わったがその患者さんには、以前の活気が見られず、一人で居る時は、窓から見える景色をただ、ぼんやり見ている日々が続いた。家族は、患者さんを気遣い、仕事の合間に家から、おかずを持参し食べる様勧めた。少し食べると、頚を横に振り『ありがとう、お腹が一杯なんよ』と作り笑いをしながら、食べるのを止めていた。ここ数日、食事が出来ていない。家族は心配して、どうしていいのかと、相談を再々受けた。
時折、激しい痛みが身体を痛める…。
ナースコールを押し、『痛みをどうにかできん?痛くて、痛くて…!』と、息を詰まらせながら、か細い声で訴えた。再々、痛み止めを貰わないといけないほど、患者さんの身体は、病巣にボロボロにされていた。
でも、僕が訪室すると、いつもの笑顔で、いつもの飴玉をくれた。患者さんはこう言った。『○○さんだけに言うけど、私の病気が治ったら、孫と一緒に駄菓子屋に行きたいんよ!飴玉が大好きでね!○○さんと同じ顔で食べるんよ!でも、この足じゃ行けないね』と笑顔がだんだん消えていった。
僕は、どう話し掛けたらいいのか、ただ傾聴するだけだった。
続く…
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