†Ｕtabito†さんの日記

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- 2011/1/9 11:21
- *流れ星twins*
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- 僕ら流れ星に願いなんて。
  言えた人なんて居るのかな？
  
  ある夜－。
  ある空－。
  
  流れ星twins。
  
  空の下を見下ろした。
  
  星の数には勝てないけれど、沢山の光。
  
  今どれだけの人が見上げてるだろう。
  今どれだけの人が願っているだろう。
  
  夜空に星が輝くのも忘れてる人も居るのかな。
  
  争いの中で哀しげに見上げる人も居るのかな。
  
  人は悠久の時間の中を生きてきたけれど。
  
  いつか、時間を忘れて星空を見上げることをやめた。
  
  いつか、時間に追われ星空を見上げることをやめた。
  
  そんな沢山の人の中、一人。
  
  僕らを見上げてる。
  僕らに願っている。
  
  願い事を三回－。
  
  言えてないけど。
  一生懸命に願う。
  
  僕ら流れ星を見付ける度に何回も。
  
  「生きたい、生きたい、生きたい…。」
  
  そうか、もうこの子の命は長くないんだ。
  
  どんなに科学が発展しようと、どんなに医学が進歩しようと。
  
  こんな小さい命さえも、救えない。
  
  だから、この子は願っているんだ。
  
  少しでも長く生きて、両親を驚かそうって…。
  
  少しでも長く生きて、みんなと笑おうって…。
  
  儚く流れ消える僕ら流れ星。
  人の夢も同じようなもので。
  
  でも、だからこそ綺麗なんだ。
  
  人は星空に夢を見て、希望を見ていた。
  
  流れ星の流れる間に三回願いを唱える。
  
  唱えられたら、きっと願い叶うと、人は希望を求めて、夢を見た。
  
  なら、夢と希望を乗せて流れてみようか。
  
  僕らにも願い叶うかは分からないけれど。
  
  あの子が願いを三回唱えられるように。
  
  沢山の人がまた星空を見上げるように。
  
  流れ星twins。
  
  二つの星屑は縦一列に流れて見せた。
  
  そして、どの星屑よりも大きく流れた。
  
  きっと、あの子にも届いたはずだ。
  
  流れ星twins。
  
  儚く消えて、希望を生んだ。
  儚く消えて、夢を紡いだ。
  
  その日、沢山の人が夜空を見上げたらしい。
  
  時間を忘れ、暫く見とれていたという。
  
  いつか忘れた大切を思い出したように－。
  
  fin.
  *流れ星twins*