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- 2011/9/7 20:42
- あられもない祈り
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ねえ、
どうしてあれほど呼び合って
今も寄り添う言葉と体を持っているのに離ればなれなんだ。
純粋に別れを悲しむには
私は消耗しきっていた。
すべてはあなたの言葉で始まり、
あなたの言葉で終わった。
あなたはそういう人だと、
私はきっと出会った瞬間から気づいていた。
あなたはちっとも野心家じゃないのに、つねに試さずにはいられないのだ。
それが大きすぎる不安からだと、
あのときは気づかなかった。
あなたは弱い分だけ強情で、
強い分だけ脆かったのだと。
私との関係はべつべつのシャツのボタンと穴を無理やり合わせようとするものだったから、
いったん外してしまったら完璧に離れるしかなかった。
でも一つボタンを外すたびによそのボタンを掛けるような恋に、
何の意味があるというのだろう。
それは大人の道理で、
あなたの道理だ。
私はきっと一生できない。
読書感想文★
作者の島本理生、
私と同じ歳なんだよね。
相変わらず
描写はたまらなくいい!
えぐってくれるのだよ、
前回書いた『ナラタージュ』もそうだったけど。
でも全体的にストーリーがちょっと繊細すぎるがために
浅いというか・・
大人の話なのに若さを感じる。
『何でもわかってるような大人ぶってるけど、
まだまだ子供じみてるんだな、きっと。』
て思った作品。
自分も含めた同世代に。
おしまい★