灰色銀貨Dさんとモバ友になろう!
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- 2012/4/18 6:13
- 黒い僕~その31~
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- 「リカの事嫌いになるかも…」
「そんな事ないよ。好きな人の事を知りたいと思うって変な事か? それとも好きじゃないから話さないのか?」
僕はなんて事を聞いてしまったんだと後悔した…もしここでリカの言葉で「好きじゃない」なんてでてきたら耐えられない…
「大好きよ!いつも愛してる…愛してるから言えないの。
嫌われたくないも…ん」
リカは俯きながら細い声で言った。
僕は内心ほっとした。
「なぁ… なんでこの世界に入ろうと思ったの?」
「……かね。お金が欲しかったから。」
「借金でもあるの?」
あるわけないと思いながらも聞いた…。
「借金じゃない…でもお金が必要だからお給料の高いこの仕事を選んだだけ。」
この夜の世界には、
色んな人間がいる。
ブランド物を買いあさり、借金して首が回らなくなった人。
彼氏の借金を肩代わりしてる人。
親の借金を返してる人。
ホストに貢ぐ為に働く人。
自分自身を着飾り、生活水準を落とし生活する事ができなくなった人。
一見華やかに見える店や嬢でも、色んな私情が絡み合って店が成り立っている。
リカもお金…。
仕方ないか、それなり頑張れば一般職で稼ぐ何十倍ものお金を… そこじゃない僕が知りたいのは!
「理由は?」
「長くなるけど、ちゃんと聞いてくれる?」
「あぁ…全部教えてくれ。」
「う~ん、なにから話したらいいかな… リカはね、本名 桜井 由愛って書いて ゆめだよ。弟が一人いる… まだ小さい。今年で八歳になる。
ゆめは今年19になる。彼氏はあなた。あとは… A型で誕生日は2月10日。
このくらいかなぁ?他に聞きたい事ある?」
「ちょっと…ちょっと待って。」
いきなり早口で話したリカの事がよく解らなかった。
「なんて言うか、その…あれだ…」
リカの本名を初めて知った僕は、リカをなんて呼んだらいいのか解らなかった? 今まで「リカ」と呼んでいたのに、知ったらいきなり「ゆめ」と呼んでいいのか?なんて呼ばれたい?なんて聞けるはずもない…
「ごめんな!少し頭の中を整理させてくれ」
- 「リカの事嫌いになるかも…」