くろのアさんとモバ友になろう!

日記・サークル・友達・楽しみいっぱい!

Yahoo! JAPAN IDだけで遊べる!今すぐ遊ぶ!

    • 2010/7/9 1:45
    • ショートショートショート
    • コメント(3)
    • 閲覧(32)
  • "アバター"
    • 遠い山の頂に男は棲んでいた
      空気は薄いが、澄んだ空気が呼吸の度に身体に染みるのがよくわかる。

      中腹まで降りて山菜を採る。
      別にここまで降りてこなくとも食べるものがないわけでもないが、小さな昆虫や大きな獣とすれ違うのを、男は楽しみにしていた。

      昆虫は男の回りを旋回するものもいれば、目もくれずその躰をひきずっていったりして見ていて飽きないし、動物が不意に立ち止まってこちらを見つめてくると、言い知れぬ高揚感に駆られる。

      長い長い、いつからか覚えていないほど長い頂の生活の中で、男が一番愛しているものは暗い空のきらめき。

      暗くなってから上を向くと、小さなきらきらしたものがたくさん広がって、男の視界を包み込む。
      男は、一際目立つものを拾って名前をつけていった。
      大きな熊。水を入れる瓶。美しい女が踊っている………


      ……そんな夢を見た。
      神様は、自分が何か足りないと思っていた真っ暗な夜に、きらめきを散らすことにした。
      夢で見たきらめきを。
      ひとつひとつ、夢を辿りながら。
      熊…魚…乙女………

      彼の夢の景色。見上げれば誰でもその世界へ

コメント一覧

更新する

この日記を違反通報する

くろのアさんの
最新日記

くろのアさんの
お友達の最新日記

日記を探す

気になるキーワードで検索

みんなの新着日記