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- 2012/11/20 21:05
- stage8 春編(2/3)
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- 勢いよく「行きたい」と言ったものの、神堂さんと二人きりはやっぱり緊張してしまう。
会話が続かないまま歩いていると、なんとなく気まずい雰囲気に。
(どうしょう……何か話題ないかな……?)
A:どんなワインが好きですか?
()「あの、神堂さんは、どんなワインが好きなんですか?」
(春)「……」
神堂さんが何かに気づいたように、視線を一点に集中させている。
(春)「ちょうどあそこにある……」
神堂さんが指差したのは、工場の棚に飾ってあるデザートワインだった。
-*-*-*-*-へ-*-*-*-*-
B:どんな時にワインを飲みますか
()「神堂さんは、どんな時にワインを飲みますか?」
(春)「……キミは?」
質問したつもりが逆に質問されてしまう。
()「私は、食後によくデザートワインとかを飲んだりします」
と、ちょうど工場の棚に飾られてるデザートワインが目に入る。
-*-*-*-*-へ-*-*-*-*-
それは、私にも見覚えのあるものだった。
()「あ!このデザートワイン、私の好きなワインです」
私は馴染みのあるワインを見つけたことが嬉しくて、つい大きな声を出してしまう。
()「このワイン、甘くて飲みやすくておいしいんですよ?」
と、神堂さんが意外なことを言った。
(春)「そのワインは……俺もよく飲んでいる」
()「えっ、神堂さんがデザートワインをですか?」
(春)「俺がデザートワインを飲んだら、おかしいか……?」
そう言った神堂さんの顔は、少し照れたように見えた。
()「そ、そんなことないです!それよりも、神堂さんと同じワインが好きだなんて、嬉しくて……」
私が慌ててそう言うと、神堂さんは何か考え込むような表情になる。
(春)「……少しここで待っていてくれ」
そう言って、私を置いてどこかに消えてしまう。
(え……?急にどうしたんだろう……?)
- 勢いよく「行きたい」と言ったものの、神堂さんと二人きりはやっぱり緊張してしまう。