シースパさんの日記

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- 2007/12/10 0:17
- あいつ
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- あいつは良い奴だよ。
  あいつはよく一緒に居て、よく話しをして、部活の試合の前日か当日には絶対に『試合頑張れよ』とメールをくれる。
  普段はからかってきたり、ふざけたりしてくるけど、俺が落ち込んでたりすると真剣に話しを聞いてくれて真剣にその答えをくれる。
  そんなあいつが好きだよ｡今日も短い時間だけ会って、短い道のりを他愛もない話しをしつつ歩いた｡明るい道から外灯のほとんど無い暗い道へと差し掛かる階段を下りているとちょっと長い沈黙が起きた、周りの音もほとんど無く、聞こえてくるのは二人分の足音のみ。
  そんななか俺はいつか話題になった『もしお互いに彼氏彼女がいなくてどちらかがコクったらどうする？』ｯて話題を掘り出し、その時に出した『臨機応変だろうね』と言う答えを訂正した。
  『やっぱりもし、お前がコクってきたら俺はオッケーするよ。嫌いではないし、、、てか俺はお前の事好きだし。』と。
  まぁ結局、向こうからは『臨機応変だよ』と返ってきたけど俺はそれで十分だ｡俺には彼女がいる。だから浮気する気は①%も無いし、浮気されたらどうゆう気持ちになるのかも人一倍は知っている。
  だからあいつに『好き』ｯて言ってもこれ以上の関係を持つつもりは全くないし、向こうもそれは理解してくれている。
  そんなあいつだからこそ、どこかで助けてやりたい。
  でもあいつが落ち込んでいるときの相談役は俺じゃなく他の友達だ。
  わざわざ目の前に居てもあいつは落ち込んでいるとその相談役に電話をする。
  この時程『なんもしてやれない…』と思う事は他には無い。
  でもホントになんにもしてやれない…
  バイト先の一つ下の後輩が最近よく『一人』と言う単語を使うようになってきていて、その気持ちは俺だって解るﾊｽﾞなのに上手く答えてやれず、しまいには一瞬だけふざけてその後輩を一人残して帰ったりした。
  『あいつ以外の人間に対してもこんなんじゃ絶対にあいつにだって何にもしてやれないんだろうな』と、自分がいかに非力で無能である事を『一人』になってようやく解る。
  でも……やっぱりどうすればいいのか答えがみつからない…ヒントがみつからない……
  宛もなく、術もなく、ただ考えながら小さな液晶に映し出されるあいつの名前のもとへメールを送る。