夢丘彩子さんとモバ友になろう!
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- 2017/3/21 22:59
- 第19話:つれてって(341)
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- 「な! 家へお帰り。そして・・・」
「いつか・・・話をしよう。」
「おまえが去年ヒューズ院長にしたような話を・・・。おまえの憧れなんて事を・・・。」
「急がなくてもいい・・・。」
「話せるな!?」
そう言ってジャックはそっとグレアムの頭から手を離した。
そして
「その時に教えてやるよ。おまえが何故ヒューズ院長を懐かしく思ったのか・・・。彼が・・・誰なのか。」
と、告げてジャックは病院へ入っていく。
雪の降りしきる中、グレアムはジャックを見送りながらシドニーを思い浮かべていた。
『抵抗だけが・・・』
かつてシドニーが言っていた言葉。
『もう悲惨さとあきらめがほとんどなのに・・・。まだ抵抗の疑問符が残ってる。』
『それだけがボクの中での唯一の真実。』
(シドニー・・・)
グレアムの頬を涙が伝う。
4年前、自分もシドニーに言った言葉・・・。
『シドニー、ボクもだよ! パパの様には決してならない! 本当だよ!』
(シドニー!!)
(まだ戦っているんだろうか? アルフィーを失っても。)
(まだ・・・)
監禁されていた屋敷の門にかけられていた鎖はサーニンとマックスによって外された。
(まだ?)
(あなたはまだ抵抗しているんですか?)
(シドニー!)
グレアムは雪の降りしきる空に視線をさ迷わせる。
- 「な! 家へお帰り。そして・・・」