片平くん3号さんとモバ友になろう!
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- 2010/5/21 9:11
- 現代版酸っぱい葡萄 後編
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- するとまた来たのだ。
今度は1人で来て、
「メダル1枚くれへん」
だそうだ。一人1枚なのかよ。なんだそのルール。ケチだとは思われたくなかったので男はまた同じようにあげた。
そいつはまた同じようにお礼を言った後、男がやっていたゲーム台を指差しながら
「こんなんより向こうの金魚の方が当たるで」
そう言った後、また去って行った。男はお前に分かってたまるかと意地を張り同じ台にへばり付いていた。
そうしてるうちに男にふと、ある考えが浮かんだ。もしかしてあの女子高生は自分を誘ったんじゃないか?
金魚のほうが当たるでっていうのは、私と金魚のゲームをしませんかということなんじゃないかと。もしかしたらあの女子高生はマニアックな趣味の持ち主なのかと。
男はそう考えるといてもたってもいられなくなった。万が一そうだったなら女子高生は自分を待ち侘びているはずだ。取りあえず近くまで行ってみよう。
そして行った。
金魚は4人用のゲームで、見事に先程の女子高生とヤンキーのカップルが2組鎮座していた。
マニアックではなく、少し悪い男に憧れる思い切り王道の趣味をお持ちのようで。
しかしあの女子高生はあの年上の小汚い彼氏にメダル持ってこいと命令されてあんな汚い物乞いみたいな真似をしていたのかと思うと、なぜか悲しくなりその場を後にした。
おわり
そうです。僕の実話です。
現実は甘くなかった。
- するとまた来たのだ。