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    • 2010/5/21 0:05
    • 現代版酸っぱい葡萄 前編
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    • ある男がゲームセンターでメダルゲームをしていた。
      一人用の台の前で椅子に座り2、30枚のメダルを持ちながら一人でひっそりとメダルを注ぎ込んでいた。
      すると、甲高い若い女の話し声が聞こえた。男は特に気にしなかったが、どんどんと近づいてくるので無視できず、ふと声のする方に顔を向けた。そこにはキョロキョロと周りを見渡し何かを探している2人の女子高生がいた。茶髪にケバいメイクに必要以上に短い制服のスカート、つまりアレなやつだ。この男はあまりそういう人種が得意でなく、見なかったことにしようとまた台に頭を戻した。
      しばらくすると、
      「すいません、ちょっとすいません」
      と話し掛けてくる者がいる。反射的に声の主を見ると、なんと先程の女子高生2人組ではないか。あれー、知り合いにこんなのおったっけと男は必死で記憶を探るが見当たらない。どうしようもなく出てきた言葉が、小さい声でぼそっと
      「なんですか…」
      だった。女子高生ということは100%年下なのにも関わらず敬語。それも女子高生達が次に発した言葉に掻き消された。
      「メダル2枚くれへん」

      と、顔をぐいっと近づけて男の目をしっかりと見据えながら。

      タメ口かよ。そしてなんだその催促は。不景気不景気と言われているが、まさか一端の高校生がメダルゲームで遊ぶ金がないほどの格差社会になっていたとは。
      男は面食らいながらもメダルを2枚女子高生に手渡した。すると「ありがと」と言い残し、2人でキャッキャ言いながらどこかに消えて行った。
      いやー実に貴重な体験をした。普通に生きていて親類以外の女子高生と喋る機会があろうとは。
      ちらっと見た先程の女子高生の顔を思い出し余韻に浸っていた。あんなメイクをしていても近くで見ると意外と普通の年頃の女の子なんだなと。なんか偏見だったなと男は自分の狭量を恥じた。

      引き続きメダルゲームを楽しんでいると、また先程の女子高生が来た。


      つづく

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