きよし2008さんとモバ友になろう!
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- 2011/2/25 0:41
- きよしとシゲ②
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- 電話の向こうのシゲの声はひどく掠れていて、全く覇気がありません。
「きよし…俺生きとっていいことなんてあるんかなぁ」、
「だって死んだら何も考えなくていいじゃん。
事の深刻さを理解した俺はあらゆる励ましの言葉を使ってシゲを勇気つけようとしました。
思いが伝わったのかシゲは俺にお礼を言って少し元気になったよと嬉しそうに答えてくれました。
ほとんど休まずに仕事に明け暮れてきた中で今回の入院生活がいい気分転換になったのでしょう。
シゲは立ち直り、退院した後またバリバリ働くようになりました。
その後、出ていった奥さんもまた戻ってきたようで、俺自身もクリスマスや年末年始のお店の繁忙期にシゲに仕事を手伝ってもらいました。
普通、こんな時期ぐらいは休みたい、そこまでしてお金が欲しくない、と思うのが人間ですが、シゲは二つ返事で引き受けてくれて、大変助かりました。
そう、少しクセのある性格ですが根はすごいいい奴なんです。
この時期俺は久々にシゲと職場の後輩と三人でお酒を飲みに行きました。
シゲはすごい楽しそうでまっすぐ歩けなくなるぐらい酔っ払って、俺達は「また、行こうな」と約束してその日別れました。
それから約一ヶ月後。
…
シゲは帰らぬ人となりました…。
自殺でした。
やはり奥さんとは上手くいかなかったようで離婚話を切り出され、再び自暴自棄になった彼は、どこかで知り合った同じく自殺願望の強い人と練炭自殺を試みたようです。
シゲの二番目の奥さんからこの話しを聞かされた俺は事情を知りながらシゲを助けてやれなかったことに対する深い失望感を味わいました。
なぜ、もっと話を聞いてやれなかったんだろう。
どうしてもっとアイツのことを気にしてやれなかったんだろう。
みなさんの周りにも一時の悲しみに良からぬことを考えてしまっている大事な友達はいませんか?
きっとどこかでSOSを出しているはずです。
それを見逃さないで少しでも話を聞いて、温かい言葉をかけてやって下さい。
人は人によって傷つけられるけど、反対に人によって救われるものだから…。
今もmixiのシゲのトップページには永遠に更新されることのない彼の悲痛な叫びが残されています。
- 電話の向こうのシゲの声はひどく掠れていて、全く覇気がありません。