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    • 2010/9/21 22:45
    • お題『特技』
    • コメント(0)
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    • ああいうことができる人って凄いよね、と――彼女は笑った。

      ああいうこと、について説明をはじめるとそれだけで僕は、無意味に周りの物を壊してしまいたくなる衝動に駆られる……というか単純にイライラするので省略したいと思う。

      とにかく、とにもかくにも僕は今緊急事態に陥っていた。

      何故か。

      僕と付き合いが長い女の子が、変な男にたぶらかされそうになっているからだ。

      その付き合いの長い、もとい腐れ縁とも呼べるほどの年月を共にしている彼女の名は『松山 楓』。

      楓という名前は、楓のおじいちゃんが一月悩みに悩んで考えたそうだが、本人は名前の意味はよく知らないらしい。

      ただ、楓自身は楓という名前をえらく気に入っていて、松山と名字で呼ばれると少し機嫌が悪くなる。

      だから、楓を知っている人は必ず名字ではなく名前で彼女を呼ぶ。

      楓、とか。

      楓ちゃん、とか。

      あだ名でカエラとか、カエるんだとかで呼ばれていて、一時期僕もカエルと呼んで馬鹿にしていたが、普通に呼ぶまで顔もあわせてもらえなくなったことがあった。

      大人しくて、すぐに泣き出すくせに変にプライドが高いから付き合う側からしたらいい迷惑だ。

      付き合いが長いといっても彼女とは家の商売上、絶対に付き合わなければいけない相手だし、適当にあしらうのには少々難しい相手だったのだけれども、今の関係がある程度継続できているのは間違いなくこの家の商売の力が大きかっただろう。

      そうでもなければ、僕はこの面倒な相手と十年間も顔をあわせることはなかった筈だ。

      今回の件だって僕としてはほとほと面倒だし、勝手にやってろ、という気分なんだが、どうにも腐れ縁がそれを許してくれないらしい。

      なのでなんども言うように、僕としては非常に面倒なことなんだけれど、放課後の教室、相談したくもない相手に相談しなくちゃいけなくなっているんだ。

      「はぁー、それはそれは大変な話だな」

      「だろ、なんたって僕がこんなことで気をつかってやらなくちゃいけないんだ。バカバカしいにもほどがある」

      目の前でため息をつくような態度で返事をする春日。

      なんだ、なんでため息なんかついてんだ、こいつ。

      「じゃあさあ、私からも一言言わせてもらっていい?」

      「おお、なんでもこい」

      「スゥ――――なんで相談の相手が男の二宮じゃなくて女の私なんだよ、このスットコドッコイが!!」

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