ちびモグさんとモバ友になろう!
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- 2019/2/23 5:04
- 深夜の大型書店にて……
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- 併設されたカフェで
丁寧に煎れらるコーヒーや
様々な国から届いた洋書の香りが
複雑に混じりあい、
独特の雰囲気が漂う店内
人々は皆
小声で囁きを交わし
意味ありげな視線を
交差させながら
行き交っている……
そんな深夜の大型書店
多くの人が寝ているであろう
時間帯にボク達は起きていて
この場所にいる……
ただそれだけのことで
どこか通じるものが
いまここにいる
人々の中に
確実に存在している
それはある種の共犯者意識
浮世のシガラミから
束の間脱出可能な
密やかな楽しみ
それは迷路の様に配された
書架の間を縫い
無数に並べられた
作品の中から
ただ一冊の本を探すこと
ボクはちょっとした
探偵気分に浸る
求めているのは
自分が読みたいモノじゃない
手渡すコトなど
出来ないかもしれないけれど
大切な君への
特別なプレゼントを
見つけたい……
いったいどんな本が
君のお気に召し
心の琴線に触れるのだろう
どんな作家の
どんな言葉が君の
ハートを射止めるのだろう
それをうまく見極められるかが
勝負の分かれ目
装丁だってできるなら
美しいモノを選びたい
そして手にする本は
偶然では無く必然
君とボクをつなぐ細い糸……
そんな夢心地気分にふと影が指す
例え正解を導き出し
いつまでも手元に置いて
何度も読み返したくなる
そんな本を見つけたとしても……
君の心を射止め
虜にするのはボクではなく
ボクが贈る本の
作家とその作品自体であろうから
それを寂しいとか
悔しいと感じてしまうのは
所詮
何も持たざる者の
ささやかな嫉妬
ホントは内緒にしておきたい本音……
そんな風に君のための本を選ぶ
名誉と幸福に浸りながら
逢えない寂しさばかりが募る夜
囚われた想いに
窒息しそうになって外へ出ると
外気は少し肌寒く
見上げた空には
残念ながら
星はひとつも見えなかった
- 併設されたカフェで