日記・サークル・友達・楽しみいっぱい!
-
- 2021/8/19 19:36
- It's not about (・ω.). It's about yumi.
-
- コメント(0)
- 閲覧(18)
-
-
- 試験が始まる。言わずもがな、県立の入試問題はどの高校も同じだ。従って、この試験はパーフェクトな解答をどれだけ多く揃えることができるかが鍵となる。
英語から始まり、最後に数学。終わってみると一瞬だった。
私の高校受験は終わった。
解放感が私を包む。
しかし翌日、地元新聞に掲載された解答集に目をやり、不安が過ぎった。私の解答と違う解答が幾つもあったからだ。私は血の気が引いた。1年間、あれほど頑張ったのに、それがたった数時間の試験で全否定されてしまうかもしれない………
その時、私は思った。
「あの高校に行きたかった………」
私は悔し涙が込み上げてきた。
合格発表の日、私はどんよりとした表情でクラスメートらと一緒に試験結果を見に行った。足取りは重かった。行きたくなかった。結果など見たくもなかった。
現地に着くと受験生らが掲示板の前に群がっていて、歓喜の声や鳴き声も聞こえた。いよいよ私にも運命の瞬間が来る。
私は恐る恐る掲示板に目をやり、自身の受験番号211番を探した。
「あ、あった………」
私は受験票と掲示板を何度も見直した。211番。確かに211番とある。
ダメだと思っていた私は、頭の中が真っ白になり、その場に立ち尽くすことしかできなかった。
しかし喜ぶ暇もなく、本当の厳しく悲しい現実はその直後にやって来た。
つづく
- 試験が始まる。言わずもがな、県立の入試問題はどの高校も同じだ。従って、この試験はパーフェクトな解答をどれだけ多く揃えることができるかが鍵となる。