レオン紺野さんとモバ友になろう!
日記・サークル・友達・楽しみいっぱい!
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- 2013/5/25 16:09
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太郎ちゃん、あたし、大学受験しようと思うの。太郎ちゃんはどう思う? やりたいことはやらないと後悔するから、大学受験した方がいいよ。 ありがとう。きっと応援してくれると思ってた。 太郎は感謝されながら、複雑な心境だった。千佳代は、迷路の出口を見つけた。そして、近いうちに迷路から脱出するだろう。それまでは千佳代に太郎は必要な存在だろう。しかし、脱出してからも必要な存在でありつづける自信が太郎にはなかった。千佳代は予備校に通いはじめた。夏休みが来た。千佳代は太郎の部屋で太郎が用意したワンピースに着替えて、近くのプールに一緒に出かけた。太郎はその途中でカメラを回した。最後の夏になる予感が太郎を支配していた。千佳代の歩く腰まわりがアングルに入る。千佳代は太郎の行動が奇妙にしか思えない。この前、じっと、落ち着いて映画を見てられなかった太郎の心境も全くわからない。映画館を途中で抜け出した理由を太郎は映画のせいにした。太郎は何かに焦燥感を感じる自分に気づいていた。太郎には先が見える。同じ道を歩いていない未来が。その運命を変える方法が見つからない。そして、焦燥する自分に嫌気を感じた。惨めだった。
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