アンネローゼさんとモバ友になろう!
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- 2014/1/8 11:21
- 青い空の向こう 中編 (童話)
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- 僕は赤猫に追いつこうと焦った。
すると、コケの張り付いたヌメヌメする岩に足を取られ転び頭をぶつけた。僕は急いで流れてきた涙をぬぐった。
「痛って~!転んじゃった」
そう言って頭を上げると僕は見たこともない所に居た。
”そこ”は一面の荒野。
風も無く、空は青く雲のかけらもない。さっきまでの川原も岩も全部なくなっていた。
「何で……?ここは何処?」
呆然としていると、偉そうな声が足元から聞こえる。
「生まれる準備をする所だよ」
さっきの赤猫だ。
「…今話したの……君?」
僕はしゃがんで赤猫を抱き上げようとしたが
「君って言うな!俺にはカローンって名前があるんだ!」
ふてくされたように、顔をつん!と上げ拒否された。
「不思議な所…何もない…こんな所にムーは居るの?」
「何も無いだって!?これだから人間は始末が悪いんだよ。目で見える物しか受け入れる事ができないんだからな…哀れな生き物だ。」
「だって……」
周りを見渡してもやっぱり何もない。僕は力の限りありったけの声を張り上げムーの名前を叫んだ。
でも僕の声はスーっと溶けるように消えて行く。
「大きな声を出すな!皆ビックリするだろう!」
「皆??だって…」
「目を閉じて気配を探るんだ。肉体に頼るな!感じろ!バカ者が~」
慌てて言われた通りに目を閉じる。
初めは風?空気の流れから…そして花?木々の香り。
ざわざわとした 生き物たちの声。
虫、鳥、犬、猫、人間…
虚ろなものから、だんだん…はっきり形のあるものに…
そして僕は、その中にムーの声を聞いた。
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ごめんなさい…。3部作になりなした(^_^;)
あんまり長いのは好きじゃないんだけど、まとまらなかった(//∇//) 今度こそ後編書きます。
- 僕は赤猫に追いつこうと焦った。