アンネローゼさんとモバ友になろう!
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- 2013/9/19 20:39
- 火と水と大地と(童話)
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- 遥か太古の出来事です。
そこには火と水と大地の3人の神様がいました。
3人の神様は命に溢れた星を作ろうとしていました。
しかし、どんな星にするのかでいつも喧嘩になります。
火の神様が言います。
「火が一番偉いんだ!火の星にする」
水の神様が言います。
「水は生命の源だ。水を中心にするべきだ」
大地の神様が言います。
「何を言う!大地が生命を育むんだ」
3人の神様はお互いに一歩も譲らず、とうとう自分達の思い通りの星を作りました。
火の星はただ熱いだけ。
水の星は火がないために氷の星になりました。
大地の星は水がなく、カサカサに乾いた星になりました。
どの星にも生命は生まれませんでした。
困ったのはそれぞれの神様の子ども達です。
喧嘩別れをしてしまった親たちの事をとても悲しみました。
そして、自分達で星を作ろうと頑張りました。
この星は小さすぎる。大きすぎる。冷たい。熱すぎる…
何度も何度もやり直し、やっとそれらしい星ができました。
火の子どもが言います。
「僕は大地の中に入って中から温めるよ!」
水の子どもが言います。
「大地が乾かないように空に上がるよ!」
大地の子どもが言います
「水が流れる様に高い場所も作るよ!」
そして、この星に沢山の生命が生まれました。
でも作ったのは、まだ子どもの神様です。
少し曲がって作ってしまったために、季節ができました。
泣きながら作った湖は涙が混じり海になりました。
失敗して穴が空いた大地は洞窟になり、生き物の家になりました。
多くの生命が生まれたこの星を見て3人の子ども達はやっと笑いました。
「私はこの星が冷えないように、離れたところから見守ろう」
火の神様でした。
「私は時々この星を近くで見たい。彗星になろう」
水の神様でした。
「私はこの星にプレゼントを贈ろう」
大地の神様でした。
そして”よくやったな”と言って頭を撫でました。
3人の神様はお互いに恥ずかしそうに笑い手をとりました。
子ども達が作ったこの星は地球になり、
失敗した星は太陽の周りを回る惑星になり、
この銀河系ができました。
そうそう。大地の神様からのプレゼントは今も空に浮かんでいます。
- 遥か太古の出来事です。